待機電力とは?コンセントを抜くと節電効果が高い家電も紹介

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家庭で利用されているテレビやエアコンなどの電化製品には、「待機電力」が発生しています。普段あまり意識しないことかもしれませんが、電源を切っているときでも少しずつ電力を消費するため、年間ではまとまった消費量になることもあります。

本記事では、待機電力が発生する理由をはじめ、待機電力が多い電化製品や待機電力の電気代などを解説します。また、節電・節約のヒントとして、待機電力を抑える方法についても見ていきましょう。

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目次

待機電力とはコンセントに差しっぱなしの状態でも消費される電力のこと

待機電力とは、電化製品を使用していないときにも、コンセントに差しっぱなしの状態にしておくだけで消費される電力のことです。たとえば待機電力は、リモコンのボタンを押したらすぐにテレビやエアコンなどを起動させたり、あらかじめ指定した時間になったらレコーダーの録画機能を働かせたりするためにつかわれています。また、スマートフォンやパソコンの充電器などのように常にコンセントに差しっぱなしにしておく必要がない製品でも、コンセントに差している限りは多かれ少なかれ待機電力を消費しています。
待機電力は年間で見るとまとまった電力量になることもあるので、カットすれば節約になるでしょう。

待機電力の電気代はどのくらい?

待機電力の電気代は、年間平均で約6,600円から7,000円前後におよぶと推察できます。資源エネルギー庁によると、2012年の家庭の消費電力量はひと世帯あたり年間平均4,432kWhで、そのうち5.1%にあたる228kWhが待機電力だということです。電気代を31円/kWhとした場合、待機電力にかかる電気代は年間7,068円となります。

もう少し最近のデータを見ると、環境省の発表では、2021年のひと世帯あたりの電気消費量は4,175kWhです。仮に待機電力が占めるのは2012年と同様の5.1%だとすると、年間212.925kWh、約6,600円だと算出できます。

なお、使用する地域や契約会社、プランなどのほか、電気料金の変動によっても金額に差は生じるため、あくまで目安としてお考えください。

待機電力が多い電化製品は?

待機電力の消費が多い主な電化製品は、次のとおりです。

<待機電力の消費量が多い主な電化製品>
・ガス温水器
・エアコン
・テレビ
・DVDやブルーレイのレコーダー
・電話機

中でもガス温水器は待機電力が多く、お湯の温度や量の測定のほか、水量の調節などにも待機電力がつかわれています。また、操作パネルに時刻や温度などが表示されるタイプなら、それだけ待機電力もかかります。

そして、エアコンも待機電力の多い電化製品です。リモコンからの指示を受信するだけでなく、室内機・室外機間で熱を運ぶガスである冷媒を一定温度に保つためにも待機電力がつかわれます。しかし、コンセントから抜いて待機電力の節約を試みようとしても、製品によって8時間以上がたってからなど一定時間待って運転を開始しなくてはいけないため、エアコンは頻繁なコンセントの抜き差しには向きません。

そのほか、テレビやレコーダー、電話などはリモコン操作や受電に対応するための待機電力を消費するのに加え、ディスプレイ表示にも電力が必要です。電化製品の特徴や利便性などとのバランスを考えて節電する必要があります。

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待機電力のかかりにくい電化製品は?

コンセントに接続されていても、ほとんど待機電力を消費しない電化製品もあります。下記は待機電力がかかりにくい電化製品の一例です。

<待機電力がかかりにくい主な電化製品>
・電気ケトル
・アイロン
・ドライヤー

アイロンやドライヤーのような電化製品はほとんど待機電力をつかわないため、こまめにコンセントから外しても割に合いませんが、お子さまの安全のために、電気ケトルなどは使用時を除いてコンセントから外しておくほうがあんしんでしょう。

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待機電力を抑える3つの方法

待機電力をできるだけ抑えるためには、待機電力の多い電化製品のつかい方を見直すのが効果的です。ただし、電化製品の中にはほとんど待機電力を消費しないものもあるので、手あたり次第にコンセントを抜くといった方法は、労力に見合わない可能性もあります。日常生活に負担がかかりすぎるやり方は続かなかったり、ストレスの原因になったりするので、効果的な方法として次の3点を心掛けてください。

待機電力を抑える3つの方法①エアコンのオフシーズン中はコンセントから外す②充電器のコンセントは差しっぱなしにしない③省エネの電化製品を選ぶ

1 エアコンのオフシーズン中はコンセントから外す

エアコンをつかわない春や秋のオフシーズンにはコンセントから外しておくことで、待機電力の使用をカットできます。ただし、再びエアコンを使用する場合は、種類によって時間は異なりますが、コンセントを再び差して8時間程度たってから運転を開始しましょう。

なお、エアコンをよくつかう季節に、こまめにコンセントの抜き差しを行うのはおすすめできません。コンセントに差してからすぐに運転をはじめるとうまく動作せず、故障につながるおそれがあるだけでなく、コンセントの差し口が手の届きにくい天井付近にあることも多いためです。

2 充電器のコンセントは差しっぱなしにしない

スマートフォンなどの充電器をコンセントに差しっぱなしにするのはできるだけ控えてください。待機電力も積み重なるとそれなりの電力量になるため、すべての充電器を常時コンセントにつないでおくのは考えものです。
頻繁にコンセントの抜き差しをするのが面倒に感じる人は、節電タップを取り入れるのもよいでしょう。節電タップにはスイッチが光るものと光らないものがあるため、光らないタイプを選ぶとより待機電力の使用を抑えられます。

3 省エネの電化製品を選ぶ

古い電化製品をつかっている場合などは、省エネ性能の高い現在のモデルに買替えることで、使用時の電力・待機電力ともに節約できる可能性があります。資源エネルギー庁の「機器の買換で省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト」によると、9~10年前と比較した昨今の電化製品の消費電力は、以下のように変化しています。

<電化製品における、消費電力全体の変化>
・冷蔵庫:10年前に比べて約40~47%の省エネ
・テレビ:9年前に比べて約42%の省エネ
・エアコン:10年前に比べて約17%の省エネ

冷蔵庫やエアコンのようなこまめにコンセントの抜き差しするのが難しい電化製品でも、新しいモデルにすれば、節電効果が期待できます。現在古いモデルをつかっている人は、「壊れてから」「まだつかえるから」などと思わずに、買替えを検討してみてもいいかもしれません。

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待機電力のカットで節約できる電気料金はいくら?

資源エネルギー庁省エネルギー対策課の「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」によると、電化製品の主電源オフを徹底した場合、年間228kWhだった待機電力が184kWhとなり、19%の削減効果が期待できることが示されています。電気料金が31円/kWhの場合は年間1,364円節約できて経済的です。さらにつかっていない電化製品のうち、コンセントを抜いても差し障りないものに限ってコンセントを抜く、または節電タップなどを用いて完全に非通電状態にすると、待機電力は49%削減されて116kWhまで下がる可能性もあります。この場合は、年間3,472円もの節約につながります。

待機電力はわずかだと思われがちですが、年間で考えると、1人分のランチ代やディナー代くらいの節約になる可能性を秘めているのです。

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電化製品の使い方などを見直して、節電に役立てよう

電化製品は、コンセントにつないでいる限り待機電力を消費します。待機電力を削減するときは、こまめにコンセントから外すのが向いている電化製品かどうか見極め、効果的に節電することが大切です。エアコンはシーズンオフ中にコンセントから外したり、スマートフォンやタブレットの充電器は節電タップにつないだりして節電に努めましょう。一方で、ドライヤーのようにさほど待機電力をつかわなかったり、テレビやレコーダーなどのようにこまめにコンセントの抜き差しを行うと不都合が生じたりする電化製品は、節電目的で頻繁にコンセントから外す必要はありません。

さらに、抜本的な電気代の節約を目指すなら、節電効果の高い新モデルに買替えたり、電気の使用状況に合わせ、契約会社や電気料金プランを見直したりするのもひとつの手です。本記事を参考に、ぜひ待機電力の節約をはかってみてください。

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  • 2024年5月12日時点の情報です。
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