エアコンをつけっぱなしにしたらどうなる?電気代とともに解説

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エアコンをつけっぱなしにした場合、1か月の電気代はどのくらいかかるのでしょうか。「エアコンはこまめに切らずにつけっぱなしにした方がお得」といわれることもありますが、実際にどのくらいお金がかかるのかはイメージしづらいという人もいるでしょう。

本記事では、エアコンをつけっぱなしにした場合にかかる電気代や、エアコンをつけっぱなしにして生活することのメリット・デメリットなどを解説します。

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目次

エアコンをつけっぱなしにしたときの電気代は?

エアコンにかかる電気代は「消費電力×電力量料金単価」で求めることができます。
消費電力とは、エアコンを動かすために必要な電力のことです。エアコンの機種や、暖房・冷房といった運転の種類、エアコンをつかったときの室温や住宅のつくりなど、さまざまな要素によって消費電力は変わります。

なお、家電の電気代を計算するときには、便宜上、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が全国の電力料金をもとに定めている目安単価である31円を使用します。なお、31円というのは1kWh(1kWを1時間つかった場合)あたりの料金であるため、これを1Whに直すと「31円÷1,000=0.031円」となります。

ここでは、一例として、暖房使用時の消費電力が450W、冷房使用時の消費電力が400Wのエアコンをつけっぱなしにした場合の電気代を計算してみましょう。今回は、1か月を30日として計算します。

<暖房を1か月つけっぱなしにした場合の電気代>
  • 1時間あたりの電気代:450Wh×0.031円=13.95円
  • 1日あたりの電気代:13.95円×24時間=334.8円
  • 1か月あたりの電気代:334.8円×30日=1万44円
<冷房を1か月つけっぱなしにした場合の電気代>
  • 1時間あたりの電気代:400Wh×0.031円=12.4円
  • 1日あたりの電気代:12.4円×24時間=297.6円
  • 1か月あたりの電気代:297.6円×30日=8,928円

また、このエアコンで、6~9月まで冷房をつけっぱなしにし、12~2月まで暖房をつけっぱなしにした場合の1年間の電気代は下記のとおりです。

<6~9月、12~2月に冷暖房をつけっぱなしにした場合の1年間の電気代>

1万44円×3か月+8,928円×4か月=6万5,844円

ただし、上記はあくまでも目安の金額であるため、自宅のエアコンの消費電力を一度計算してみることをおすすめします。

エアコンの電気代について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

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電気代の値上げについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

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エアコンをつけっぱなしにするメリット

エアコンをつけっぱなしにすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、代表的なメリットを3つご紹介します。

エアコンをつけっぱなしにするメリット3点・暑さや寒さの不快感がなくなる・快適に眠れる・電源のオンオフを気にせずに済む

暑さや寒さの不快感がなくなる

エアコンをつけっぱなしにしておくことで、室温を一定の温度に保つことができます。「真夏は帰宅して玄関扉を開けた瞬間に熱気にうんざりする」「冬の朝は起き抜けの寒さに震える」といったことがなくなるため、快適な暮らしができるはずです。
暑さや寒さを感じにくい適温の室内は、心身を穏やかに保ってくれるでしょう。

快適に眠れる

エアコンをつけっぱなしにしていると、一日を通して室温を安定させることができます。そのため、眠るときも日中と同じ環境となり、安眠しやすいでしょう
ただし、これは日中過ごすスペースと寝室が同じ場合にのみ得られるメリットです。「居間だけエアコンをつけっぱなしにしていて寝室は別にある」といったご家庭では、「寝室も含めた全室のエアコンをつけっぱなしにする」「全館空調にする」など、思い切ったことをしないと寝室の室温調整はできません。

電源のオンオフを気にせずに済む

「エアコンをつけっぱなしにする」と一度決めてしまえば、つけるかつけないかを迷うことがなくなります
肌寒いときや、我慢できないほどではないが蒸し暑さを感じるとき、エアコンをつけるかどうか迷った経験がある方も多いでしょう。「エアコンをつけるほどではない」と思って我慢しても、しばらくすると不快感が勝って結局電源を入れてしまうといったこともあるかもしれません。最初からつけっぱなしにしてしまえば、エアコンをつけるかどうか迷うことはなくなります。

また、家族間でエアコンをつけるかつけないかの判断基準が分かれると、言い合いになってしまうこともあるかもしれません。「夏場は28℃設定でエアコンをつけっぱなしにする」などと決めておくことで、小さないさかいやいら立ち、ストレスなどを回避できます。

たいした問題ではないように感じるかもしれませんが、何かについて迷ったり決断したりすることは、多少なりとも気持ちに負担をかける行為です。特に、テレワーク中や育児中など、ほかに考えなければいけないことが多いときに、「エアコンをつけようか、どうしようか」と悩むのは気持ちの負担になりますし、その時間ももったいないといえます。

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エアコンをつけっぱなしにするデメリット

エアコンをつけっぱなしにすることによるデメリットも、いくつか存在します。ここでは、代表的なデメリットを3つご紹介します。

エアコンをつけっぱなしにするデメリット3点・空気が乾燥する・エアコンの寿命が短くなる・自動お掃除機能がつかえない

空気が乾燥する

エアコンをつけっぱなしにすると、冷暖、暖房いずれの場合でも湿度が下がり、空気が乾燥しやすくなります
冷房は、室内の空気を取り込んで温度を下げ、再び室内に戻すことで室温を調節しています。この過程で空気中の水分が失われるため、湿度が低くなりやすくなるのです。

また、暖房は空気を温めることで部屋の温度を上げます。空気は、温度が高いほど多くの水分量を含むことができることから、暖房をつけることで室内の水分がより多く空気に取り込まれます。室内の水分の絶対量が変わらない状態で空気の温度が上がることで、室内やお肌の水分が空気中に移動し、乾燥してしまうのです。

重ねて、冷房でも暖房でも、空気が直接体にあたることで、皮膚が乾燥してしまうこともあります。そのため、エアコンの風向きには十分注意が必要です。
元々湿度が高い夏場であれば、多少湿度が下がっても大きな問題はないかもしれません。しかし、空気が乾燥しがちな冬場は、エアコンを加湿器などと併用するか、加湿機能付きのエアコンをつかうなどの対策をとる必要があるでしょう。

エアコンの寿命が短くなる

エアコンに限らず、電化製品は使用頻度が高いほど、寿命も短くなりがちです。具体的な寿命は、使用環境や個体差などによっても変わるので一概にはいえませんが、エアコンをつけっぱなしにした場合、その分寿命が短くなってしまう可能性は高いといえます

また、稼働時間が長いと、ほこりやカビがつきやすくなります。これらもエアコンに負担をかけ、劣化を早める原因になるでしょう。
さらに、エアコンを常時つけっぱなしにしていると、お手入れのタイミングもつかみにくくなります。汚れがつきにくく、掃除頻度が低いという悪循環になってしまう可能性もあるといえるのです。

自動お掃除機能がつかえない

エアコンの中には、「自動お掃除機能」「内部クリーン機能」といったお手入れ機能が搭載されているものもあります。しかし、これらの機能は、エアコンをオフにしたときに作動するようにプログラムされています。そのため、エアコンをつけっぱなしにしているとつかえません
そのため、エアコンをつけっぱなしにする際は、2週間に1度程度はスイッチを切って、お手入れをするルーティンを作るなどの工夫をしましょう。

エアコンつけっぱなしでも電気代を抑える方法

エアコンをつけっぱなしにすると、どうしても電気代が高額になりがちです。エアコンのつかい方などを見直して、できるだけ電気代の負担を抑えましょう。 ここでは、電気代の抑えるために効果的な4つの方法をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

電力会社を乗り換える

根本的な電気代の見直しには、電力会社の乗り換えを検討するのがおすすめです。 2016年の電力自由化以降、新電力と呼ばれる新規参入の電力会社が多数登場しています。この流れに合わせて、従来の電力会社も新しいプランを打ち出すなど、電気の買い方の選択肢が急激に広がっています。

電力会社や電力プランをそれぞれのご家庭に適したものに変更することで、電気代を根本的に抑えられる場合があります。たとえば、エアコンを24時間つけっぱなしにしているのであれば、電気の使用量がある程度多い家庭向けのプランや、電気代に応じてポイントが付与される電力会社などに変更するメリットがあるかもしれません。

エアコンをつけっぱなしにしたときの電気代が安くなるかどうかは、新電力の電気会社の料金シミュレーションなどで確認できます。8月や1月など、冷房や暖房をつけっぱなしにしている時期の検針票を用意して、その内容をシミュレーションツールに入力して計算してみましょう。

電力自由化について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

電力自由化とは?目的やメリット・デメリットなどを解説

2016年4月にスタートした電力の小売全面自由化は、どのような目的で行われたのでしょうか。電力自由化の目的やメリット・デメリット、電力会社の選び方などを解説します。

新しい製品に買替える

自宅のエアコンが購入してから10年以上経っているなど、ある程度古いもののときは、エアコンを買替えることで、電気代を抑えられる場合があります
経済産業省の「省エネポータルサイト」によると、2009年製のエアコンと2019年製のエアコンの消費電力を比較した場合、2019年製は2009年製より、約17%も省エネ性能が向上しているといわれています

まずは、自宅のエアコンの製造年と消費電力を調べて、最新モデルのエアコンと比較してみましょう。消費電力に大きな差がある場合は、買替えが電気代の節約とエコにつながる可能性があります。

もちろん、エアコンの買い替えには初期投資が必要です。しかし、新しく性能のよいエアコンに買い替ええて快適に過ごせるようになれば、それだけ自宅の居心地がよくなるはずです。エアコンのつけっぱなしを検討するくらい自宅での過ごしやすさを重視する方であれば、買替えも十分節約のための選択肢に入ると考えられます。

また、古いエアコンは寿命が近い可能性もあります。つけっぱなしにするどころか、暑さや寒さに耐えながら過ごすことにもなりかねません。そのため、壊れる前の買替えがおすすめです。

エアコンを自動運転モードにする

エアコンに自動運転モードが搭載されている場合、このモードをつかうことで電気代が抑えられる場合があります。

自動運転モードでは、快適な設定温度になるまでは強風、その後は温度を保つための弱風に自動で運転が切り替わります。エアコンのセンサーで温度を感知して、自動で最適な運転モードを選択してくれるため、自分で調整する手間がかかりませんし、こまめに設定を変えるよりも効率よく室温を適温に保つことが可能です

自動運転モードは手間がかからず、節電にもつながる便利な機能であるため、積極的に活用しましょう。

空気を循環させるとともに外気温の影響を遮断する

室温の調整をエアコンだけに任せるのではなく、できるだけ効率よく快適な温度にできるように、自分でも工夫することも大切です。

エアコンの消費電力量は、室温と設定温度の差に応じて決まります。たとえば、室温が5℃のときに設定温度20℃で暖房をつけると、5℃から20℃まで温度を上げなければならないため、多くの電力を消費します。反対に、室温が18℃で20℃設定の暖房をつけたときは、それほど大きな電力がいらない分、電力消費量も少なく済むのです。

そのため、できるだけエアコンで冷やしたり温めたりした空気を逃がさず、外気の熱や寒さを室内に入れないことが、電気代の節約につながるといえます。たとえば、遮光カーテンや遮熱カーテン、遮熱フィルム、断熱シートなどを活用するなどして、室内の空気を逃がさず、外気温の影響を受けない工夫をすることが大切です。

また、室内の空気を効率よく温めたり、冷やしたりするには、扇風機やサーキュレーターとの併用が役立ちます。冷房をかけているときは、足元にたまった冷たい空気を部屋に循環させ、暖房をかけているときは、天井付近の暖かい空気を部屋全体に行き渡らせましょう。

冷房時はエアコンに背を向ける形で扇風機やサーキュレーターを設置し、暖房時はエアコンの対角上から吹き出し口の方に向けて風を送るのが効果的です。

外出先から設定温度を確認・操作するには?

近年では、エアコンを外から操作することもできます。オンオフだけでなく、設定温度を操作することもできるため、外出中にエアコンをつけっぱなしにしている際にも、室内の温度調節をすることが可能です。
ここでは、外出先から設定温度を確認・操作する方法をご紹介します。

Wi-Fi温度計をつかう

Wi-Fi温度計とは、Wi-Fiをつかってスマートフォンで離れた場所の温度や湿度を確認できるセンサーのことです。Wi-Fi温度計を活用すれば、外出先からでも室内の温度や湿度をチェックして、快適な状態に保てているかどうかを確認できます

ただし、Wi-Fi温度計だけでは、外出先から温度設定を変えることはできません。もし、室温が想定の範囲になかった場合は、後述するスマートリモコンをつかって温度調整を行います。Wi-Fi温度計とスマートリモコンを併用することで、外出中の室内環境のチェックと改善、両方が可能になります。

スマートリモコンをつかう

スマートリモコンとは、エアコンのリモコンを含むさまざまな赤外線式リモコンをひとつにまとめるための電子機器です。スマートリモコンを導入すると、外出先からでもスマートフォンの専用アプリを通して電化製品の操作ができます。もちろん、エアコンの電源のオンオフや設定温度の変更、運転モードの変更なども可能です。

帰宅前に一時的に室温を上げ下げしたいときや、留守にしているときにエアコンが必要以上に室温を下げたり上げたりするのを防ぎたいときなどは、スマートリモコンを活用しましょう。メーカー各社がさまざまな種類のスマートリモコンを発売していますので、ぜひチェックしてみてください。

なお、Wi-Fi温度計とスマートリモコンを併用することで、外出中の室内環境のチェックと改善、両方が可能になります。Wi-Fi温度計とスマートリモコンの併用は、ペットを飼っている家庭などに特におすすめです。エアコンをつけっぱなしにしていても、ペットがリモコンを押して操作してしまうことがあります。そのようなときに、Wi-Fi温度計やスマートリモコンがあれば2、遠隔地からエアコンを操作して、エアコンをつけ直したり、設定温度を適切に調整したりできるでしょう。

スマートリモコンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
ドコモでんき ご利用者さま向け Nature Remo のご紹介- Nature

エアコンつけっぱなしで火事のリスクは上がる?

エアコンをつけっぱなしにしていたからといって、火事のリスクが上がることはありません。石油ストーブやハロゲンヒーターなどは、近くのほこりや紙などが熱せられて火がついてしまうリスクがあります。しかし、温風を吹き出すだけのエアコンで、このような火事が起こる可能性は低いでしょう。

そもそも、エアコンには、エアコン本体にも室外機にも、異常を検知するためのセンサーが取りつけられていて、重大なトラブルが起こった場合は自動で運転が停止します。そのため、つけっぱなしにしていても、通常利用で火災が起こることはほぼありません。

ただし、エアコンの使用が原因で火事が起こる可能性はゼロではありません。つけっぱなしが原因になるわけではありませんが、下記のような要因で火災が起こることはあります。

<エアコンの使用による火事の要因>
  • エアコンのコンセントにたまったほこりによる発火
  • エアコンのコードをねじり接続しているときの接触不良による発熱
  • エアコン内部を洗浄した際、モーター部分などに洗剤が付着してエアコンがショートしたことによる発熱
  • エアコンの内部に虫などが入り込み、エアコンがショートしたことによる発熱

このような問題を防ぐために、「電源コードやプラグの接続はプロが正しく行う」「自己流の洗浄をせず、内部の洗浄は専門業者に任せる」「定期的にエアコンのお手入れをする」といった対策をしましょう。

エアコンをつけっぱなしにするなら、事前に電気代の目安を把握しよう

エアコンをつけっぱなしにすることで、室内の温度を常に快適に保つことができ、夏の暑さや冬の寒さにストレスを感じることのない暮らしを送ることができます。ただし、エアコンをつけっぱなしにすると、その分、ある程度の電気代はかかります。

つけっぱなしにしたときの電気代が自分の許容範囲内の金額かどうか、まずは自宅のエアコンの消費電力から電気代の目安を計算することが大切です。電気代の目安を知ることで、電力会社の切り替えの検討や、節電につながる工夫の実践にもつながるでしょう。

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