窓用エアコンの電気代は高い?壁掛けエアコンとの比較から解説

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窓用エアコン

猛暑だった今年の夏は、24時間エアコンをつけっぱなしにしていたという人も多いのではないでしょうか。
夏の暑い時期は、熱中症を防ぐためにもエアコンが必需品です。

とはいえ、室外機を置くスペースがないなどの理由から、壁掛けエアコンが設置できない部屋もあります。そんなときに便利なのが窓用エアコン。窓用エアコンは室外機が不要なので、手軽に設置することができます。

では、窓用エアコンと壁掛けエアコンでは、電気代に違いはあるのでしょうか。本記事では、窓用エアコンと壁掛けエアコンの電気代を比較します。そのほか、窓用エアコンをつかうメリット・デメリット、電気代を節約する方法についてもご紹介します。

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目次

窓用エアコンとは、窓に設置するタイプのエアコンのこと

窓用エアコンは「ウィンドウエアコン」「ウィンドウクーラー」とも呼ばれ、窓に直接設置するエアコンのことです。
窓用エアコンには、冷房専用タイプと冷暖房兼用タイプがあります。適応畳数は冷房で最大7~8畳、暖房で最大5~6畳程度のものが多く、大きな部屋での使用には適していません。

壁掛けエアコンとの違い

窓用エアコンと壁掛けエアコンの違い 窓用エアコン:室外機が不要なので、室外機を置くスペースのない部屋にも設置できる。壁に穴を開けずに設置できるので、自分で設置できる 壁掛けエアコン:インバーター制御があり、室温に対して自動的に出力を調整できるため、その分電気代が抑えられる

よく見かける壁掛けエアコンは室外機と室内機に分かれていますが、窓用エアコンは室内機と室外機が一体となっているので、室外機を置くスペースのない部屋にも設置できます。

また、壁掛けエアコンは室内機と室外機をホースでつなぐために壁に穴を開ける必要がありますが、窓用エアコンはその必要がなく、賃貸などで壁に穴を開けられない場合でも設置することが可能です。設置工事も不要なので、自分で窓に取り付けることができるでしょう。

窓用エアコンの電気代

窓用エアコンは、どのくらい電気代がかかるのでしょうか。ここでは、窓用エアコンの電気代を計算してみましょう。
なお、電化製品の電気代は、次の計算式で算出できます。

<電化製品の電気代の計算式>
1時間あたりの消費電力(kWh)=消費電力(W)÷1,000×1時間(h)
電化製品の電気代(円)=1時間あたりの消費電力(kW)×稼働時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)

  • 計算式は、電力量料金単価を31円/kWhで計算しています。
  • 窓用エアコンは冷暖房兼用タイプで、冷房時の消費電力を640W、暖房時の消費電力を630Wとして計算します。
  • 参照:株式会社コロナ「リララウインドエアコン 冷暖房兼用タイプ

■窓用エアコンの電気代

冷房時 暖房時
畳数目安 4.5~7畳(7~11㎡) 4~5畳(7~8㎡)
消費電力の目安 640W 630W
1時間あたりの電気代 約19.84円 約19.53円
1日あたりの電気代
(1日8時間使用すると仮定)
約158.72円 約156.24円
1か月(30日)あたりの電気代 約4,761.6円 約4,687.2円

窓用エアコンを使用した場合、1か月で5,000円近くの電気代がかかることがわかりました。ただし、窓用エアコンの暖房は出力が小さいため、窓用エアコンは冷房専用として、冬はほかの暖房機器を使用するのがおすすめです。

冷房専用タイプの窓用エアコンの場合(畳数目安4~6畳、6~10㎡)、消費電力は550Wで、1時間あたりの電気代は約17.05円、1日あたりの電気代(1日8時間の使用想定)は約136.4円、1か月あたりの電気代は約4,092円となります。
冷房専用タイプの窓用エアコンほうが、冷暖房兼用タイプよりも冷房時の電気代が安く抑えられることがわかります。

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窓用エアコンと壁掛けエアコンの電気代の比較

窓用エアコンと壁掛けエアコンでは、電気代にどのくらい差があるのでしょうか。ここからは、窓用エアコンと壁掛けエアコンの電気代を比較します。
壁掛けエアコンの消費電力は、冷房時の消費電力を425W、暖房時の消費電力を440Wとして計算します。

■窓用エアコンと壁掛けエアコンの電気代比較

窓用エアコン 壁掛けエアコン
消費電力 冷房時 640W 425W
暖房時 630W 440W
1時間あたりの電気代 冷房時 約19.84円 約13.175円
暖房時 約19.53円 約13.64円
1日あたりの電気代
(1日8時間使用)
冷房時 約158.72円 約105.4円
暖房時 約156.24円 約109.12円
1か月(30日)あたりの電気代 冷房時 約4,761.6円 約3,162円
暖房時 約4,687.2円 約3,273.6円

窓用エアコンと壁掛けエアコンを比較すると、窓用エアコンのほうが1か月でかかる電気代は1,500円程度高いことがわかりました。

これは、壁掛けエアコンにはインバーター制御があり、室温を考慮して自動的に出力を調整できるためだと考えられます。壁掛けエアコンは部屋の温度が設定温度に近づくと、自動的にファンの回転を緩やかにして省エネ運転になります。

一方、窓用エアコンにはインバーター制御がないため、室内が冷房で冷えすぎている場合には手動でスイッチをOFFにするか、設定温度を変えなければなりません。室温を考慮して運転を調節できないので、電力を余計に消費する可能性があります。

エアコンの電気代について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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窓用エアコンをつかうメリット

窓用エアコンをつかうメリット・デメリット メリット・設置場所を選ばない・持ち運びしやすい・取り付けが簡単で自分でもできる・室外機を置くスペースが不要・本体価格が安い デメリット・壁掛けエアコンより電気代が高い・広範囲での使用に適さない・窓の施錠ができなくなる・運転中の音が大きい

窓用エアコンと壁掛けエアコンはさまざまな違いがあり、かかる電気代も異なることがわかりました。ここからは、窓用エアコンのメリットについて詳しく紹介していきます。

設置場所を選ばない

室内機と室外機が一体となった窓用エアコンは窓に直接設置するため、配管のための穴を壁に開ける必要がありません。
賃貸物件で壁掛けエアコンを設置したい場合は、家主の許可を取る必要があります。窓用エアコンであれば、家主の許可を取らなくても、設置条件を満たしていれば好きな場所にエアコンを設置できる点はメリットです。

持ち運びしやすい

室内機と室外機が一体となっているため、壁掛けエアコンと比べて、窓用エアコンはコンパクトで持ち運びしやすいこともメリットです。
壁掛けエアコンの場合、引越しの際に新居に持っていくのはかなり手間がかかりますが、窓用エアコンは移動が簡単なので、引越しの多い人にも向いています。

取り付けが簡単で自分でもできる

壁掛けエアコンを設置する際には、専門の業者に依頼しなければならず、その分の費用と手間がかかります。
一方、窓用エアコンは壁に穴を開ける必要がないので、基本的に自分一人で設置することができる点がメリットです。

室外機を置くスペースが不要

壁掛けエアコンを設置する場合、室外機を置くスペースを確保する必要があります。
窓用エアコンは窓に直接設置するので、室外機のスペースが不要な点もメリットで、部屋にベランダがない場合やベランダを広くつかいたい場合におすすめです。

本体価格が安い

壁掛けエアコンと比べて、窓用エアコンは本体価格が安いことも魅力です。
壁掛けエアコンのほうがかかる電気代は安く、ランニングコストを抑えられますが、窓用エアコンは設置のための工事費も不要なので、初期費用を抑えることができます。

窓用エアコンをつかうデメリット

窓用エアコンにはたくさんのメリットがあることがわかりました。一方、窓用エアコンにはデメリットもあります。窓用エアコンのデメリットについて、導入前に確認しておきましょう。

壁掛けエアコンより電気代が高い

窓用エアコンはインバーター制御で温度を調節できないため、壁掛けエアコンよりも電気代が高くなる点がデメリットです。電気代を節約したいときにはスイッチをOFFにしたり設定温度を変えたり、こまめに手動で調節しなくてはならなりません。

広範囲での使用に適さない

窓用エアコンの場合、対応畳数が一般的に4~8畳程度のものが多いので、それ以上の部屋での使用には向いていません。広めのワンルームやリビングなどではエアコンの効果を感じにくくなってしまうので、利用できる場所が限られる点もデメリットです。

窓の施錠ができなくなる

窓用エアコンは窓に直接設置するため、窓の施錠ができなくなる点もデメリットです。そのため、窓を固定する補助錠をつけるなどの防犯対策をとらなくてはなりません。
また、窓とエアコンのあいだに隙間ができてしまい、そこから雨や虫が入ってきてしまう可能性も。気になる人はパッキンや粘着テープなどを使って、隙間をふさいでください。

運転中の音が大きい

壁掛けエアコンの室外機の運転音は、窓を閉めればある程度遮断することができますが、窓用エアコンは運転音がダイレクトに室内に聞こえるので、窓用エアコンのほうが運転音は大きくなる点もデメリットといえます。
音が気になる場合には、静音タイプの商品を選ぶといいでしょう。

窓用エアコンの電気代を節約する方法

窓用エアコンの電気代を節約する方法・扇風機やサーキュレーターを併用する・フィルターや吹き出し口などをこまめに掃除する・本体に直射日光があたらないようにする・日差しが強い時にはカーテンを閉める

窓用エアコンのデメリットとして、壁掛けエアコンより電気代が高いことが挙げられます。
では、窓用エアコンの電気代をなるべく抑えるにはどうしたらよいのでしょうか。窓用エアコンの電気代の節約方法を4つご紹介します。

扇風機やサーキュレーターを併用する

扇風機やサーキュレーターも併用することで、空気を循環させることができるようになり、部屋全体を素早く冷やすことができます。エアコンの稼働時間が短くなるので、電気代を節約できるでしょう。
窓用エアコンだけを使用する場合には、冷たい空気が部屋の下にたまってしまい、部屋全体の温度を下げるのに時間がかかってしまいます。

エアコンとサーキュレーターや扇風機との併用について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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フィルターや吹き出し口などをこまめに掃除する

窓用エアコンのフィルターや吹き出し口をこまめにお手入れすると、消費電力を抑えることができるため、電気代の節約につながります。
フィルターや吹き出し口にほこりや汚れが溜まると目詰まりを起こし、運転効率が下がって余計な電力を消費してしまいます。また、掃除を怠るとフィルターなどにカビが繁殖する可能性も。肺炎の原因にもなりますので、健康のためにもこまめな掃除を心掛けましょう。

本体に直射日光があたらないようにする

電気代を節約したいのなら、窓用エアコンの設置場所にも配慮が必要です。
窓用エアコン本体に直射日光があたると本体の温度が高くなり、熱交換効率が下がってしまいます。電気代が余計にかかってしまう可能性もあるので、なるべく窓用エアコン本体に日があたらないよう、ひさしなどで防ぎましょう。

日差しが強い時にはカーテンを閉める

窓用エアコンの電気代を節約するためには、エアコンの稼働中に外気を取り込まず、室内の空気を逃がさないようにしなくてはなりません。
カーテンを閉めて日差しを遮ると、外部からの熱気を遮断し室内の冷気を逃がさないので、室内の温度が下がりやすくなり、効率的にエアコンを機能させることができます。

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窓用エアコンを賢くつかって快適に過ごそう

窓用エアコンには、「取り付けが簡単にできる」「室外機の設置スペースが必要ない」「本体価格が安い」など、壁掛けエアコンにはないメリットがあることがわかりました。

窓用エアコンの電気代が気になる人は、契約している電気料金のプランを見直してみるのもいいかもしれません。窓用エアコンは電気代を節約しながらつかって、快適に過ごしましょう。

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