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暖房費の節約にはどの暖房器具がいい?設定温度などのコツを解説

冬の寒い時期、自宅の生活を快適に保つ上で欠かせないのが暖房器具です。さまざまな暖房器具をフル活用して、寒さから身を守っているという人も多いでしょう。部屋と体を上手に温めて、寒い冬を乗り越えたいですよね。
しかし、暖房器具の使用頻度と使用時間が増えれば、当然電気代は上がります。快適性を損なうことなく冬の電気代を節約するには、どうすればよいのでしょうか。
本記事では、部屋全体を暖めるのに効率的な暖房器具や、電気代を抑えてつかうコツをご紹介します。
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寒い部屋全体を暖めるのに適した暖房器具は?

冬の朝や帰宅後、冷え込んだ家の中をできるだけ早く暖めたいなら、エアコンが最適です。
一般家庭でつかわれている暖房器具には、エアコン、ファンヒーター、ハロゲンヒーター、電気ストーブなどがあり、それぞれ仕組みや暖められる範囲が異なります。ヒーターやストーブは、足や手など体の一部をすぐに暖めるのに向いていますが、部屋全体を暖めようとすると時間がかかってコストがかさんでしまいます。
部屋全体を暖める目的に適している暖房器具は、屋外の空気中の熱をくみ上げて温風として室内に送り込み、スピーディーに広い範囲を暖めてくれるエアコンです。しかも、最新型のエアコンは1の電気エネルギーで7の熱エネルギーを生み出せるとされ、非常に電力効率がよい電化製品に進化しています。
ここでは、エアコン、ファンヒーター、ハロゲンヒーター、電気ストーブの消費電力と1時間あたりの電気代、暖められる範囲を比較してみましょう。
- 計算式は、電力量料金単価を31円/kWhで計算しています。
■暖房器具の種類別の電気代
暖房器具の種類 | 消費電力の目安 | 1時間あたりの電気代 | 暖められる範囲 |
---|---|---|---|
エアコン | 635W | 約19.69円 | 広い |
ファンヒーター | 1,170W | 約36.27円 | 狭い |
ハロゲンヒーター | 1,200W | 約37.2円 | 狭い |
オイルヒーター | 1,200W | 約37.2円 | 狭い |
- 参考:ダイキン工業株式会社「Eシリーズ 仕様(スペック)」
- 参考:パナソニック株式会社「セラミックファンヒーター DS-FN1200」
- 参考:株式会社千住「直管型ハロゲンヒーター 400W管3灯 PH-1212(W)」
- 参考:アイリスオーヤマ株式会社「オイルヒーター 8畳 ストレートフィン IOH-1208KS-W 温度調節3段階 ホワイト」
消費電力だけ見ると、エアコンの635Wが最も消費される電力量が少ないことがわかります。
ファンヒーターやハロゲンヒーター、オイルヒーターの強みは、スイッチを押すだけですぐに温度が上がることですが、必要なところだけをピンポイントに暖められるのが特徴で、広い空間を暖めることには向きません。
ファン機能がついていて温風を遠くまで届けてくれるものもありますが、全体的にパワーが足りず、部屋全体を暖めようとするとかなり時間がかかるでしょう。最大のパワーで長くつかい続ければ、消費電力量のアドバンテージは簡単に失われます。
一方のエアコンは、最大出力のときに消費される電力量はそれほど多くなく、短時間で広い範囲を一気に暖めたいときのコストパフォーマンスに優れています。冬に自宅で過ごす際に感じる寒さを軽減し、かつ電気代を抑えるなら、エアコンを使用するのがおすすめです。
暖房器具の電気代やコスパについて詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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暖房時のエアコンの設定温度は何℃が最適?

環境省は、2005年度から「WARM BIZ(ウォームビズ)」を推奨し、暖房時の室温は20℃を目安にすることを提案しています。2050年までに政府が目指す、温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするカーボンニュートラルの実現に向けて、日常生活における国民一人ひとりの意識の改善を促すためです。
エアコンは、室外機で取り込んだ外気を設定温度まで上げ、室内機を通じて暖かい風を部屋に送り込む仕組みになっています。そのため、設定温度を高くすればするほど外気の温度との差が生まれ、消費する電力も増えてしまいます。環境省が提唱する室温20℃はあくまでも目安ですが、節電のためにエアコンの設定温度を下げるのは、理にかなった方法だといえるでしょう。
なお、環境省は、冬にエアコンをつかう場合、設定温度を1℃下げることで約10%の節電ができるとしています。いきなり大幅に下げるのに抵抗がある場合、まずは普段の設定温度よりも1℃低く設定することから始めてみるといいかもしれません。
エアコンの暖房の電気代について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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暖房時のエアコンの室温が20℃設定でも暖かく過ごすコツ

前述したとおり、環境省は快適性を損なうことなく節電を実践できる室温として、暖房時は20℃をすすめています。室温が20℃になるように、暖房の設定温度を調整するのが望ましいということです。
20℃は季節の変わり目などによくある気温で、暑すぎず寒すぎず、比較的過ごしやすい気温だとされています。しかし、空気が乾燥して湿度が低い冬と初夏では、同じ20℃でも体感温度が異なります。暖房が必要なほど気温が下がっている冬に室温を20℃に設定すると、寒いと感じる人が多いかもしれません。
そこで、エアコンで室温を20℃に設定しても心地よく、暖かく冬を過ごすためのコツをご紹介します。
エアコンの吹き出し口の設定を下向きにする
エアコンから温風として室内に流れ込んだ暖かい空気は、部屋の上部にたまります。まずは、エアコンの吹き出し口の角度を水平よりも60°以上の角度で下に向け、温風が下に向かって吹き出す状態を作りましょう。
併せて、風速の設定も重要です。風速の設定が弱すぎると、下向きに吹き出した温風が床に届く前に舞い上がり、足元まで届きません。
温風は床に届くことで床を這い、部屋中に広がります。設定した室温にすみやかに近づくよう、風量は自動設定にし、途中で上に逃げてしまうのを防いでください。
サーキュレーターを併用する

サーキュレーターを活用して、風の流れを作るのもおすすめです。サーキュレーターで空気を循環させれば、上に溜まった暖かい空気を床に向けて動かすことができます。
サーキュレーターがなければ、扇風機でも構いません。部屋全体に暖かい空気を巡らせ、室内の温度を効率的に上げていきましょう。
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サーキュレーターは置き場所が大事!効果的な使い方を解説
サーキュレーターの正しい使い方を解説します。サーキュレーターの特徴や扇風機との違いのほか、効果的な置き場所・置き方などについて紹介します。
自動運転にする

風量設定を自動にするのも、省エネにはおすすめです。風量設定は自分で強さを選ぶ方法と、自動でエアコンに任せる方法があります。
自分で設定すると、エアコンが一気に室内温度に近づけようと最大限の力を振り絞っているときに風力を弱め、電力消費量を上げてしまう可能性もあります。
自動設定にすればエアコンが室温を察知して風量をコントロールしてくれるため、無駄な電力をつかうことがありません。
服装を工夫する
寒くなるとつい暖房器具に頼ってしまいますが、室内でも服装を調整して、体温を逃がさないようにすることも大切です。太い血管が通っている首、手首、足首の「3つの首」を温めると、体全体が温まるといわれています。ハイネックの服を着たり、レッグウォーマーをしたりして、重点的に保温しましょう。
厚手のセーターの着用や重ね着のほか、下着や靴下を保温性の高いものにする、腹巻をするなど、下に着るものを工夫することでも体を温めることができます。体感温度に応じて着脱しやすいような、ストールやひざ掛けの活用もおすすめです。
服装を工夫してもカバーしきれないときは、湯たんぽやカイロを使うのも効果的。下着の上からおなか、背中などを温めてみてください。保温性の高い座布団やスリッパの活用も有効です。
窓からの冷気を防ぎ断熱する
熱が逃げ、外から冷気が入り込んでくる窓は、室内が冷える大きな原因のひとつです。
どんなにエアコンで室内の空気を暖めても、窓から熱が逃げていけば室内の温度はなかなか上がりません。服装でコントロールしようとしても限界があるでしょう。どんどん冷えていく室内を温め続けようとするため、エアコンの電気代もかさみます。
一般的なアルミサッシの窓は断熱性が低いため、熱を閉じ込め、冷気を取り込まないための対策が必要です。具体的には、下記のような方法が考えられます。
<外からの冷気を防ぐための対策>
・断熱ガラスに変える
断熱効果を高める二重の窓ガラスにして、暖気を逃がさないようにします。ただ、賃貸住宅などでは窓ガラスの変更が難しいため、より簡単にできる方法で断熱する必要があります。
・カーテンの素材を変える
生地が厚手のカーテンや断熱性のあるカーテンをつけると、窓と部屋とのあいだに仕切りができて保温性が高まります。賃貸住宅などでも実行しやすいでしょう。
窓につけるシートやフィルムの断熱材も同様の効果がありますが、一度貼り付けるとはがれにくいものもあるため、窓に立てかけるタイプの断熱ボードなどもおすすめです。
適温の暖房と生活の工夫で、電気代を抑えつつ快適な冬を過ごそう

寒い冬、暖房器具に頼らずに暮らすのは困難です。しかし、電気代を考えると、できるだけ節約したいのが本音ですよね。エアコンの暖房時の設定温度は、1℃下げるだけでも節約につながります。併せて、着るものを工夫したり、窓の断熱性を見直したりして、暖かい部屋と温かい体を保ちましょう。
ご紹介した方法を実践しても電気代が下がらないときは、契約している電気料金プランや、電力会社の見直しを検討してみることもおすすめします。
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- 2024年1月1日時点の情報です。