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便座の電気代はいくら?暖房便座や温水洗浄便座の節電方法も紹介
トイレで使用する便座の中には、電気で便座を温められる商品があります。便座が温かいと、寒い時期におしりがヒヤッとする感覚をなくしてくれるため、利用している人も多いのではないでしょうか。とはいえ、基本的に電源を入れたままなので、電気代が気になる人もいるかもしれません。
そこで本記事では、温水洗浄便座や暖房機能がついた便座の1か月の電気代の目安のほか、上手な節約方法、買替えをするときのポイントなどをご紹介します。
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便座の電気代は1か月で200~600円ほど
温かい便座にかかる電気代は、温水洗浄便座の場合1か月あたり200~600円程度、温水洗浄機能なしの暖房便座なら300円程度です。便座を温められるシステムには、温水洗浄便座と暖房便座の2種類があり、温水洗浄便座は、さらに瞬間式と貯湯式に分けられます。それぞれの特徴と電気代の算出方法について見ていきましょう。
温水洗浄便座の電気代
温水洗浄便座の電気代は、洗浄用のお湯の温め方によって大きく変わりますが、1か月あたり200~600円ほどです。温水洗浄便座とは、便座を温めるだけでなく、おしり洗浄やビデ、脱臭といったさまざまな機能がついている多機能な便座のことです。温水洗浄便座のうち、おしりを洗浄するときに瞬間的に温かいお湯を作るタイプを「瞬間式」、あらかじめお湯を貯めておくタイプを「貯湯式」と呼びます。
経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023年版」によると、瞬間式と貯湯式の温水洗浄便座の年間消費電力量の平均は、以下のとおりです。
<温水洗浄便座の年間消費電力量の平均>
・瞬間式:119kWh(節電機能を使用した場合は91kWh)
・貯湯式:226kWh(節電機能を使用した場合は161kWh)
年間消費電力を踏まえ、それぞれの電気代は以下のように求めます。
<便座の電気代の計算式>
便座の電気代(円)=消費電力(kWh)×電力量料金単価(円/kWh)
- 1kWhあたりの電気料金の目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が制定している2024年4月時点の電気料金の目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。
- 年間消費電力を1か月あたりの電気代では30、1年あたりの電気代では365を掛けて算出しています。
■瞬間式の温水洗浄便座の電気代
1年あたりの電気代 | 1か月あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 | |
---|---|---|---|
節電機能をつかわない場合 | 約3,689円 | 約307.4円 | 約10.1円 |
節電機能をつかった場合 | 約2,821円 | 約235円 | 約7.7円 |
- 参考:経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023年版」
■貯湯式の温水洗浄便座の電気代
1年あたりの電気代 | 1か月あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 | |
---|---|---|---|
節電機能をつかわない場合 | 約7,006円 | 約583.8円 | 約19.1円 |
節電機能をつかった場合 | 約4,991円 | 約415.9円 | 約13.6円 |
- 参考:経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023年版」
貯湯式の温水洗浄便座は、お湯を作って貯めておく必要があるため瞬間式よりも消費電力が大きくなります。なお、節電機能には、使用頻度の低い時間帯を自動で学習して温度を低くセーブする機能や、外出時に電源を切るタイマー機能などがあります。詳しくは後述しますが、メーカーごとに用意された節電機能を活用すると節約しやすくなるでしょう。
温水洗浄機能なしの暖房便座の電気代
温水洗浄機能を持たない暖房便座の場合、1か月の電気代は360円ほどです。一般的な温水洗浄機能なしの暖房便座(年間消費電力140kWh)を例に、1年あたりの電気代を算出した後、1か月あたりは12で割り、1日あたりは365で割ると下記の金額になります。
■温水洗浄機能なしの暖房便座の電気代
1年あたりの電気代 | 1か月あたりの電気代 | 1日あたりの電気代 |
---|---|---|
約4,340円 | 約361.6円 | 約11.8円 |
- 参考:TOTO株式会社「ウォームレットG 11ウォームレットG TCF226#NW1」
- 計算式は、電力量料金単価を31円/kWhで計算しています。
電気の使用料について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。
kwh(キロワットアワー)とは?アンペアとの違いや計算方法を解説
キロワットアワー(kWh)とは、使用した電力量を表す単位です。kWhが電気料金にどう関係するのかを正しく理解できれば、賢く節電できるようになるでしょう。
便座の電気代を節約する方法
便座の電気代は、つかい方次第で節約できます。以下に、電気代を節約するために心掛けたいことをご紹介します。ちょっとした心掛けで無理なく実践できたり、便座自体を買替えたりするなど、さまざまな方法があるので、できることから実践してみてください。
こまめに蓋を閉める
こまめに蓋を閉めると、便座の電気代を節約できます。蓋を開けっ放しにしていると、便座が冷えてしまい、一定の温度を保つのに多くの電力が必要になり、電気代がかさんでしまうのです。
経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023年版」によると、貯湯式の温水洗浄便座をつかわないときに蓋を閉めた場合と、閉めなかった場合では、年間電力使用量に34.9kWhの差が出ます。電気料金を31円/kWhとすると、年間で約1,082.9円もの電気代を節約できます。
用を足した後はすぐに蓋を閉める習慣をつけておくと、臭い対策になったり見栄えも良かったりするため、蓋を閉める習慣をつけるといいでしょう。
暖房便座の温度設定を低くする
暖房便座の温度設定を低くすることも、消費電力の抑制と電気代の節約につながります。暖房便座の多くは、何段階かの温度設定機能が設けられています。温度設定を低めにすれば、それだけ便座を設定温度に近づけるのに必要な消費電力を軽減できるでしょう。
経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023年版」によると、貯湯式の温水洗浄便座の設定温度を中から弱に1段階下げた場合、貯湯式の温水洗浄便座であれば、年間26.4kWhの消費電力削減につながります。電気料金を31円/kWhとすると、年間約818.4円の節約になります。
そのため、少し肌寒くなってきたら、暖房便座を高い温度設定にするのではなく、最初は低い温度設定でスタートするのがおすすめです。寒さが厳しくなってきて、低い温度設定では冷たく感じるようになったら設定温度を調節するなど、季節に応じた温度設定を行うことが、節電につながります。
洗浄水の温度設定を低くする
温水洗浄便座を利用する場合、洗浄水の温度設定によっても電気代が変わります。こちらも、できるだけ温度設定を低くしておくと消費電力を抑えられます。経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2023年版」によると、貯湯式の温水洗浄便座で洗浄水の温度設定を中から弱に1段階下げた場合、年間で13.8kWhの節電が可能です。電気料金を31円/kWhとすると、約427.8円の節約になります。
細かい節約に感じるかもしれませんが、蓋を閉める、便座の温度設定を見直す、洗浄水の温度設定を見直す、という3つの節約をすべて実行した場合、年間約2,329.1円の節約になります。毎日当たり前につかうものだからこそ、細かな節電の積み重ねを意識しましょう。
省エネ便座に替える
根本的な節電対策としては、省エネ便座に買替えるという方法があります。省エネ性能がそれほど高くない便座から、省エネにつながる機能を多く搭載した便座に買替えて機能を活用することで、節電や電気代の節約につながる可能性があるでしょう。また、節水機能がある便座もあるため、水道代の節約も可能です。ただし、実際に省エネにつながるかどうかは、暖房便座や温水洗浄便座のカタログなどを確認して比較するのがおすすめです。
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便座を買替える際に注目したい省エネ機能
便座を温める以外にも、さまざまな機能が搭載されている商品があるため、買替えする際は省エネ機能を持つ商品を検討するのもいいでしょう。ここでは、省エネに効果的な便座の機能をご紹介します。
蓋の自動開閉機能
便座の蓋の自動開閉機能がついていると、便座を手動で開け閉めする手間が省けます。ついつい蓋を閉め忘れてしまう場合も、自動開閉機能がついている便座ならあんしんです。なかなか蓋を閉める習慣が身につかない家族がいるご家庭では、自動開閉機能つきの便座への買替えがひとつの解決策になるでしょう。
瞬間暖房便座
瞬間暖房便座は、センサーでトイレに人が入ったことを検知して、瞬間的に便座を温める機能です。トイレの扉を開けてから、蓋を開けて便座に座るまでには、数秒のタイムラグがあります。この時間で便座を急速に温めることで、誰もつかっていない間の暖房代を節約できます。無駄をなくして暖房便座をつかいたい方におすすめです。
ただし、便座が温まるまでに少し時間がかかることもあります。取扱説明書などに記載されている、便座が温まるまでの時間と、実際にトイレに入ってから便座に座るまでの時間を比較して検討することをおすすめします。
タイマー節電機能
タイマー節電機能は、設定した時間に電源を切る機能です。具体的な機能はメーカーによって異なりますが、以下のようなパターンがあります。
・手動で電源を切る
タイマー節電には、手動で設定した時間内に便座の電源を切る機能があります。家族全員が出かける前や就寝前などに、電源を切る時間を3時間や6時間などに手動で設定します。設定時間を経過すると自動で電源が入るため、手動で電源を入れ直す操作をする必要はありません。
・事前に設定しておいたタイミングで自動的に電源を切る
タイマー節電には、事前に設定しておいた時間になったら、自動的に便座の電源を切る機能もあります。たとえば、毎日8時に家族全員が家を出て、17時まで帰らないという家庭の場合、8時から9時間のタイマー節電設定を事前に行えば、人がいない間の電気代を節約できます。毎日設定したパターンで作動するので、都度設定し直す必要がありません。
自動節電機能
自動節電機能は、トイレがよくつかわれている時間帯を自動計測して、使用頻度の低い時間帯に便座の温度を下げる機能です。たとえば、日中に誰も家にいない場合は、昼間の便座温度が自動で低めになります。その時間に自動で便座の温度を下げれば、節電につながるでしょう。あらかじめ手動で時間を設定するのではなく、生活スタイルを自動判定してくれるため、手間なく節電できます。
電気代を節約する方法について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。
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暖房便座や温水洗浄便座の電気代はつかい方次第で節約できる
暖房便座や温水洗浄便座の電気代は、商品にもよるものの年間2,000~7,000円程度かかります。しかし、「こまめに蓋を閉める」「節電機能を活用する」「設定温度を低めにする」など、つかい方を工夫すれば節約も可能です。まずは、ご自宅のトイレにどんな節電機能がついているのかチェックするところからはじめてみてはいかがでしょうか。細かい対策を積み重ねることが、まとまった額の節約につながります。
さらに効率的に電気代を節約したいなら、電気料金プランや電力会社の見直しなども選択肢に入ってくるでしょう。たとえば、昼間は無人になるご家庭なら、夜間の電気代が安いプランを選ぶことでトータルの電気代を抑えられる可能性があります。電力会社ごとに多種多様なプランが用意されているので、ぜひチェックしてみてください。
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