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扇風機は電気代の節約に◎!エアコンやサーキュレーターと徹底比較
昔から多くの家庭でつかわれている扇風機は、エアコンと比べて電気代が安い点が魅力です。実際はどの程度電気代を抑えられるのか、また一日中つかっても安いのかが、気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、扇風機の電気代について、エアコンやサーキュレーターと比較しながら解説します。併せて、節約効果の高い扇風機やエアコンのつかい方も見ていきましょう。
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扇風機の電気代はいくら?一日つけっぱなしだとどうなる?
扇風機は冷房と比べて電気代が安いといわれていますが、実際はいくらくらいかかるのでしょうか。まずは、使用時間の長さ別に電気代をシミュレーションしてみましょう。
扇風機の電気代の計算方法
1時間あたりの扇風機の電気代は、次のように算出できます。
消費電力(kW)×1kWh(※)あたりの電力量料金単価(kWh/円)=1時間あたりの電気代
- kWh(キロワットアワー)…1kWの電力を1時間(h)に消費する電力量のこと。
なお、扇風機の消費電力は製品ごとに異なります。使っている扇風機の本体に貼られたラベルや取扱説明書などで確認しましょう。
扇風機の電気代シミュレーション
今回は、消費電力が20W、1kWhあたりの電力量料金の単価が31円(税込)と想定して、扇風機を1時間・12時間・24時間使った場合のそれぞれの電気代を算出します。
なお、電気代の単価は契約する電力会社やプランによって異なりますが、ここでは公益財団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が、全国の電力料金を踏まえて目安単価として設定した金額を使用しています。
・扇風機を1時間使った場合
まずは、消費電力の単位を「W(ワット)」から「kW(キロワット)」へ変換しましょう。
電力量料金単価は、1kWh(キロワットアワー)あたりの金額を用いるためです。
1kW=1,000Wのため、20Wを1,000で割ります。
20W÷1,000=0.02kW
この消費電力に、1kWhあたりの電力量料金単価を掛けます。
0.02kW×31円/kWh=0.62円
今回のシミュレーションでは、1時間あたりの扇風機の電気代は0.62円ということになります。
・扇風機を12時間使った場合
1時間あたりの扇風機の電気代から、12時間つかった場合の費用は次のように算出できます。
0.62円×12時間=7.44円
扇風機を半日つけっぱなしにした場合の電気代は、7.44円ということになります。
・扇風機を24時間使った場合
1時間あたりの扇風機の電気代から、24時間つかった場合の費用は次のように算出できます。
0.62円×24時間=14.88円
扇風機を一日つけっぱなしにした場合の電気代は、14.88円ということになります。
扇風機を一日中使った日が1か月のうち20日あったとしても、扇風機にかかる電気代は297.6円です。
扇風機のACモーターとDCモーターの違いにも注目
扇風機につかわれるモーターは「ACモーター」と「DCモーター」の2種類あり、製品によってどちらのモーターが搭載されているのかは異なります。
どちらのモーターがつかわれているのかによって性能や電気代にも差が出るため、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
ACモーター
ACモーターは、昔から多くの扇風機に搭載されています。
「弱・中・強」の3段階など大まかな風量調節機能を搭載しており、DCモーターと比べて消費電力や運転音が大きい傾向があります。
DCモーター
DCモーターは、比較的新しく採用されたタイプです。近年は、DCモーターを搭載した扇風機が増えています。
ACモーターの扇風機よりも風量設定を細かく調整できて運転音も静かな上、消費電力も抑えることが可能。機能性に優れる分、ACモーターの扇風機よりも価格は高い傾向があります。
一般的に、消費電力を抑えられるDCモーターの扇風機の方が、電気代も抑えられます。扇風機をつかっていて電気代が高いと感じる場合は、ACモーター搭載の古い扇風機であることが原因の可能性もあるでしょう。
■ACモーターとDCモーターのメリット・デメリット
ACモーター | DCモーター | |
---|---|---|
メリット | ・本体価格が安い | ・風量設定を細かく調整できる ・運転音が静か ・消費電力がACモーターよりも抑えられる |
デメリット | ・消費電力がDCモーターと比べて大きい ・運転音が大きい ・細かい風量設定ができない |
・本体価格が高い |
ACモーター | DCモーター | |
---|---|---|
メリット | ・本体価格が安い | ・風量設定を細かく調整できる ・運転音が静か ・消費電力がACモーターよりも抑えられる |
デメリット | ・消費電力がDCモーターと比べて大きい ・運転音が大きい ・細かい風量設定ができない |
・本体価格が高い |
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扇風機とエアコン、電気代はどちらが安い?
エアコンは扇風機と同様に、多く家庭で使用されている空調家電です。ここでは、エアコンと扇風機の電気代に、いくらくらいの差があるのかを見ていきましょう。
同じ時間の使用においては扇風機の方がエアコンよりも安い
結論からいうと、同じ時間使用した場合の電気代は、エアコンよりも扇風機の方が安いです。
そこで、エアコンの電気代をシミュレーションして扇風機と比べてみましょう。
・エアコンの1時間あたりの電気代
ここでは、消費電力が600Wのエアコンを例に電気代をシミュレーションしていきます。
まずは、扇風機と同様に消費電力の単位を変換しましょう。
600W÷1,000=0.6kW
この消費電力に、1kWhあたりの電力量料金単価を掛けます。電力量料金単価はどの電化製品でも変わらないため、ここでも1kWhあたり31円/kWhとして計算します。
0.6kW×31円=18.6円
このシミュレーションでは、1時間あたりのエアコンの電気代は18.6円となりました。
一方、先述のとおり、消費電力が20Wの扇風機の1時間あたりの電気代は0.62円です。
使用する製品の消費電力によってこの金額差も変動しますが、同じ1時間の使用でも、エアコンと扇風機とでは大きな差があることがわかります。
扇風機とエアコンをうまくつかいわけることで電気代を節約
扇風機の方がエアコンよりも電気代は抑えられますが、最高気温が30℃を超えるような真夏に扇風機だけで快適に過ごすことは難しいため、実際は空調家電をつかいわける必要が出てきます。
シチュエーションや用途に合わせて次のようなつかいわけ方をすれば、電気代を節約しつつ涼しく過ごせるでしょう。
<扇風機とエアコンのつかいわけ方>
- 暑さが厳しい時間帯は冷房を使う
- 朝晩などの気温が下がった時間帯や、室内に風が通るときは扇風機をつかう
- 梅雨などの蒸し暑い時期は除湿を活用する
このように、冷房と除湿、扇風機を上手につかいわければ、一日中冷房をつかうよりも消費電力を抑えられて、節約効果が期待できます。
また、扇風機だけをつかい続けるよりも、効率的に湿気を取り除いたり室温を下げたりできるため、暑さや湿気を我慢する必要がありません。
エアコンの電気代について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
エアコンの電気代はいくら?計算方法や節約方法などを解説
賢くエアコンをつかうには、まずは実態を知ることが大切です。電気代の計算方法やエアコンの平均的な電気代のほか、電気代の節約方法などについて解説します。
扇風機とサーキュレーターはどちらがおすすめ?
■扇風機とサーキュレーターの違い
扇風機と同じように風を作り出す電化製品がサーキュレーターです。複数枚の羽根を回転させて風を作る仕組みも扇風機と似ていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
ここでは、それぞれの役割と電気代の違いについて見ていきましょう。
扇風機とサーキュレーターの役割の違い
扇風機とサーキュレーターの役割の違いと、それぞれどのようなシチュエーションでの使用が向いているのかは、下記のとおりです。
・扇風機の役割
扇風機は、人が風にあたって涼しさを感じることを目的に作られています。穏やかな風が広範囲に届くような設計です。
また、就寝時の使用も想定しているため、静音設計でモーターや羽根の音が気にならない製品が多いのも特徴。近年登場した扇風機のなかには、消臭除菌効果のある製品や温度センサーを搭載したものもあります。
・サーキュレーターの役割
サーキュレーターは、室内の空気を効率よく循環させることを目的とした電化製品で、強い風が遠くまで直線的に放たれる設計です。風を人にあてることを目的としていない点で、扇風機とは異なります。
サーキュレーターで空気を循環させると、部屋の中の温度を一定に保ちやすくなります。また、洗濯物を部屋干しする際も、効率よく乾かすことができるでしょう。
扇風機とサーキュレーターの電気代の違い
扇風機とサーキュレーターの電気代は機種によって異なりますが、それほど大きな差はありません。
どちらもエアコンほどの電力は消費しないため、電気代ではなく用途に合わせて選ぶことをおすすめします。
なお、扇風機と同様に、サーキュレーターもACモーターを搭載したタイプと、DCモーターを搭載したものがあります。
サーキュレーターを導入する場合は、DCモーター搭載の製品を選べば、電気代を抑えられるでしょう。
サーキュレーターと扇風機の違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
サーキュレーターと扇風機の違いは?特徴と電気代節約のコツ
サーキュレーターと扇風機は、いずれも羽根を回転させて風を起こすものですが、用途が異なります。それぞれの特徴、おすすめの選び方、電気代を節約するコツをご紹介します。
扇風機を使って快適に節電・節約する方法
用途やシチュエーションに応じて扇風機とエアコンとつかいわけると、節約につながることをお伝えしました。
ほかにも下記のように、電気代を抑える扇風機のつかい方がいくつかあります。
夏場は冷房と併用する
暑さが厳しい夏は、どうしてもエアコンの使用頻度が増えて電気代も高くなりがちです。そこで、扇風機を併用してエアコンの設定温度を上げれば、消費電力が抑えられて節約効果も期待できます。
エアコンの設定温度は、冷房なら1℃上げる、暖房なら1℃低くすると、消費エネルギーを約10%カットできるといわれています。
なお、扇風機とエアコンを併用する際は、扇風機を置く場所も工夫しましょう。
エアコンの向かい側に扇風機を上向きに置くと、エアコンから出る冷気が扇風機の風によって室内にまんべんなく広がります。
蒸し暑い時期や部屋干しの際は除湿と併用する
雨の日が多い梅雨の時期などは、洗濯物を室内に干すことも多いです。その際、エアコンの除湿機能と扇風機を併用すると効率よく乾かせる上、室内の湿気も取り除けます。
除湿機能と扇風機を併用する際は、ドアや窓をすべて閉めてからつかいましょう。外から入る空気の温度が低く湿度が高いと、洗濯物が乾きにくくなるためです。
また、扇風機は洗濯物の近くに置き、首振り機能を使ってまんべんなく風が行き届くようにしてください。
部屋の断熱対策をする
電気代を節約するには、エアコンや扇風機で調整した室温を保つことも重要です。
ドアや窓が閉じていても、冷気や熱気はわずかな隙間から出入りする上、夏場は窓ガラスなどからの日差しの熱によって室内温度が上がることもあります。
部屋に断熱対策をして、温度が変化しにくい環境づくりをしましょう。
すぐにできる断熱対策としては、下記のような方法があります。
<すぐにできる部屋の断熱対策>
- 窓に緩衝材や断熱シートを貼る
- 遮熱効果の高いカーテンに交換する
- 窓や扉の隙間を埋めるテープを貼る
- (夏なら)窓の外にサンシェードやすだれを設置する
冬場はヒーターと併用する
ヒーターやエアコンなどの暖房器具をつかう冬場は、扇風機をつかうイメージがない方も多いでしょう。
しかし、風の流れを作る扇風機は、ヒーターやエアコンから出る暖かい空気を部屋全体に行き渡らせてくれます。
効率的に部屋全体を暖められるため、消費電力を抑えることも期待できるのです。
エアコンと併用する場合は、エアコンの下に扇風機を置き、エアコンが設置されている壁面に向けて風を送ります。
また、ファンヒーターの場合は、ヒーターに対して反対の壁側に扇風機を置き、壁面に向けて風を送るようにしてください。
どの暖房器具と併用する場合も、扇風機の風は壁面の上方向に送ります。扇風機の風が壁を伝って上に行くと、天井付近に溜まっていた暖かい空気と混ざり、部屋全体に行き渡るようになるためです。
古い扇風機は買替えを検討する
前述したように、扇風機にはACモータータイプとDCモータータイプがあります。消費電力を抑えられて、電気代も抑えられるのはDCモーターの製品です。
古い扇風機はACモーターを採用しているものが多いため、古い扇風機を使っているのであれば、思い切ってDCモータータイプの新しい機種への買替えを検討してもいいでしょう。
DCモーターの扇風機はACモータータイプよりも価格は高くなりますが、消費電力を抑えられる分、長い目で見れば電気代の節約効果が見込めます。また、DCモータータイプは風量を細かく調整できたり、運転音が静かだったりと、機能性にも優れる点も魅力です。
電力会社との契約を見直す
電力会社との契約内容を見直し、プランを変更したり契約先の電力会社を切り替えたりすることでも電気代の節約効果が期待できます。
電気代は、各電力会社の定める基本料金と、電気使用量に対してかかる電力量料金などで構成されており、会社やプランによってその金額もさまざまです。
よって、契約するプランをライフスタイルに合わせて変更すれば、電気代を安くできる可能性があります。
たとえば、日中の在宅時間が短いなら、電気を多く使用する夜間の電気代が安いプランの方が、節約効果が見込めるでしょう。
また、電気料金の支払いで、特定のポイント還元を受けられる特典を用意している電力会社もあります。
各電力会社のプランや特典を比較して、より自分がお得に利用できる会社はどこなのか検討してみてはいかがでしょうか。
電気代の節約について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
電気代を節約するには?効果的な4つの方法を詳しく解説
近年値上げが続く電気代。節約を考える方に向けて、効率的な家電のつかい方や省エネ製品への買い替え、電力契約や生活スタイルの見直しなど、4つの節約方法を紹介します。
扇風機はつかい方次第で電気代を安くできる
扇風機は確かに電気代が安く済みますが、夏場は扇風機だけで乗り切ることは難しいため、エアコンとつかいわけたり併用したりして節電・節約することが重要です。
また、扇風機を含む電化製品全般の電気代を抑えたい場合は、電力会社との契約内容を見直してみることもおすすめ。
別のプランや電力会社に切り替えることで今よりもお得になる可能性があるため、電気代をシミュレーションしつつ、比較検討してみましょう。
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