スポットクーラーの電気代は高い?壁掛けエアコンと比較して解説

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スポットクーラーの電気代は、一般的な壁掛けエアコンに比べてどのくらい違うのでしょうか。スポットクーラーは壁掛けエアコンにはないメリットのある冷房器具なので、電気代だけでなく、つかい方の違いも踏まえて利用を考える必要があります。

本記事では、家庭用のスポットクーラーと壁掛けエアコンの性能や電気代の違いのほか、メリット・デメリットなどについて解説します。スポットクーラーの導入を考えている方は参考にしてください。

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目次

スポットクーラーは、持ち運びができる小型クーラー

スポットクーラーとは、持ち運びができる小型サイズのクーラーのことです。「簡易エアコン」と呼ばれることもあります。
小型のスポットクーラーは、工事不要で設置ができる上、室外機も必要ないので、自分で部屋の好きな場所に持ち運んで使うことが可能です。スポットクーラーには家庭用と業務用がありますが、本記事では家庭用のスポットクーラーについて詳しく解説していきます。

なお、スポットクーラーに似た家庭用の小型クーラーに、「パーソナルクーラー」というものもあります。パーソナルクーラーは、水の蒸発を利用して空気を冷やす機器です。壁掛けエアコンと同じ仕組みで空気を冷やすスポットクーラーとは、冷却の仕組みが異なります。

スポットクーラーと壁掛けエアコンの違い

スポットクーラーとエアコンの違い スポットクーラー:取り付け工事や室外機は不要な上、一般的なコンセントで利用できて持ち運びも可能 エアコン:持ち運びはできず製品価格も高額だが、部屋全体といった広範囲を効率的に冷却できる

スポットクーラーと壁掛けエアコンは、どちらも夏の暑さをやわらげるための冷房機器です。しかし、実際のつかい方や効果には大きな違いがあります。
スポットクーラーと壁掛けエアコンには、主に下記のような違いがあります。

■スポットクーラーと壁掛けエアコンの特徴

スポットクーラー 壁掛けエアコン
取り付け工事 不要 必要
持ち運び 可能 不可
室外機 なし あり
冷却範囲 狭い 広い
電源 一般的なコンセント 専用コンセント
価格 1万~10万円程度 3万~50万円程度

スポットクーラーは、取り付け工事や室外機は不要な上、一般的なコンセントで利用できて持ち運びも可能という手軽さが魅力。一方、壁掛けエアコンは、持ち運びはできませんし、価格も高額ですが、広範囲を冷却できます。
スポットクーラーと壁掛けエアコンは、そもそも用途が異なります。場所を問わず使用したいときはスポットクーラー、部屋全体を冷やしてほしいときは壁掛けエアコンというように、つかい分けるといいでしょう。

なお、壁掛けエアコンは家電リサイクル法の対象商品なので、処分する際は販売店などに引き取ってもらうといった対処をとらなければいけません。壁掛けエアコンの買変えであれば、新しい壁掛けエアコンを取り付ける際に古いものを回収してもらえます。
一方、スポットクーラーは家電リサイクル法の対象外ですが、フロンがつかわれている場合には、販売店や回収業者に相談して引き取ってもらう必要があります。

窓用エアコンについて詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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スポットクーラーにかかる電気代

スポットクーラーにかかる電気代は、商品によって異なります。ここでは、3社の商品を例に、1時間あたりの電気代を調べてみましょう。

<機種別・スポットクーラーの1時間あたりの電気代>
・アイリスオーヤマ「IPA-2823G」:約24.8~28.52円
・コイズミ「KPC-0731/W」:約8.68~10.73円
・トヨトミ「TAD-22NW」:約18.29~21.39円

機種によって、電気代は大きく異なります。スポットクーラーを選ぶときは、消費電力と冷却性能を確認しておきましょう。
上記の電気代からスポットクーラーは1時間あたり約8.68~28.52円の電気代がかかると仮定して、1時間、1日、1か月間にかかる電気代を算出すると、下記のとおりです。

■スポットクーラーの電気代

使用期間 電気代の目安
1時間 約8.68~28.52円
1日(8時間使用) 約69.44~228.16円
1か月間(30日間使用) 約2,083.2~6,844.8円

スポットクーラーの電気代は、1日8時間使用すると、1か月でおよそ2,100円から6,900円と、まとまった金額になってしまいます。ほかの電化製品の電気代と合わせると、夏季の電気代の負担が非常に大きくなりかねません。

スポットクーラーは壁掛けエアコンのように、1日8時間毎日つけっぱなしというつかい方ではなく、短時間のみ臨時で使用するのに適しているといえます。

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スポットクーラーと壁掛けエアコンの電気代の比較

続いては、スポットクーラーと壁掛けエアコンの電気代を比較してみましょう。シャープやダイキン、パナソニックのエアコンの消費電力をもとに、1時間冷房運転したときにかかる電気代を計算しました。

<機種別・壁掛けエアコンの1時間あたりの電気代>
・シャープ「AY-R22F」:約17.67円
・ダイキン「S223ATES-W(6~9畳)」:約17.98円
・パナソニック「CS-223DFL(6~9畳)」:約19.69円

上記をもとに壁掛けエアコンの電気代を1時間あたり約17.67~19.69円、スポットクーラーの電気代を1時間あたり約8.68~28.52円とした場合、1時間、1日、1か月間使用したときの電気代は下記のとおりです。

■壁掛けエアコンとスポットクーラーの電気代を比較

使用期間 壁掛けエアコンの電気代目安 スポットクーラーの電気代目安
1時間 約17.67~19.69円 約8.68~28.52円
1日(8時間使用) 約141.36~157.52円 約69.44~228.16円
1か月間(30日間使用) 約4,240.8~4,725.6円 約2,083.2~6,844.8円

ただし、壁掛けエアコンの消費電力は部屋が冷えるまでが高く、いったん設定温度まで冷えてしまえば、以降はそれほど電力を消費しません。実際、壁掛けエアコンの電気代は、上記のような高額にはならないと考えられます。

例えば、前述のパナソニックの壁掛けエアコンは、冷房時の消費電力量目安が225kWhです。これは、5月23日~10月4日まで、1日18時間冷房を使用したときの消費電力量の目安で、電気代は6,975円相当になります。

5月23日~10月4日までは135日間ですから、壁掛けエアコンの1日あたりの電気代は約51.67円ということになります。1日18時間使用しているにもかかわらず、上記のシミュレーションよりも電気代はかなり安価です。スポットクーラーに比べると、壁掛けエアコンの電気代はかなり安いといえるでしょう。

エアコンの電気代について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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スポットクーラーのメリット

スポットクーラーつかうメリット・デメリット メリット・取り付け工事が不要・エアコンの設置ができない場所でも設置が可能 ・持ち運びできる・限られたスペースを冷やすのに最適 デメリット・部屋全体の冷却には不向き・閉め切った室内ではダクトホースをつなげる必要がある・長時間の利用は電気代が高くなる

スポットクーラーには、壁掛けエアコンにはないメリットがあります。スポットクーラーの強みを知ることは、上手なつかい方を模索する上でも役立つはずです。

取り付け工事が不要

スポットクーラーのメリットは、取り付け工事が必要ないことです。購入したその日に、手軽につかい始められます。

壁への取り付けや室外機の設置が必要ないため、「クーラーがこの隙間に入るだろうか」「室外機が置けるだろうか」といった心配は無用です。取り付ける際、壁に穴を開けることもありません。賃貸住宅でも、管理会社に確認をとることなくつかい始められます。

もちろん、取り付けにあたって業者を呼んだり、取付工事費を支払ったりといったことも不要です。

壁掛けエアコンの設置ができない場所でも設置が可能

壁掛けエアコンが設置できないような狭い場所や、壁から離れた場所でも使用できることも、スポットクーラーのメリットです。

そもそも、壁掛けエアコンは専用のコンセントがないと利用できませんし、室外機を置く必要があるため、外壁に沿った壁に穴を開ける必要があります。壁掛けエアコンの設置にあたっては、穴を開けられるかどうかや、室外機を設置するスペースをどう確保するのかといった、さまざまな問題をクリアしなければいけません。

その点、スポットクーラーは、どこでも好きな場所でつかえます。熱風を外に逃がしたい場合には窓などからダクトホースを出して排熱する必要がありますが、そうでなければ場所を選ばず利用可能です。

持ち運びできる

スポットクーラーのメリットには、好きな場所に持ち運んでつかえることも挙げられます。家庭用のコンセントは必要ですが、一般的なコンセントのある場所ならどこでもつかえるので、キッチンやガレージなど、熱気のこもりがちな場所でつかって、つかい終わったら隅に片付けておくといったことも可能です。

ただし、スポットクーラーの重量は約20~30kg程度と、決して軽くはありません。力の弱い人でも軽々移動できるというわけではないので、注意が必要です。移動を重視するのであれば、キャスター付きの製品を選ぶようにしましょう。

限られたスペースを冷やすのに最適

狭い場所を冷やすのに適していることも、スポットクーラーのメリットといえます。
クーラーは部屋全体を涼しくしてくれますが、スポットクーラーは風が届く狭い範囲だけを冷却します。キッチンでの調理中の暑さを軽減したいときや、テレワーク中にデスク回りだけ冷やしたいときなどに、効率良く希望の場所だけを冷やせるでしょう。

特に、クーラーの設置が難しい場所や、壁掛けエアコンではうまく冷えないような場所の冷却には、スポットクーラーが便利です。壁掛けエアコンの上部に位置するロフトや、脱衣所・ガレージなどの狭い場所での利用にも適しています。

スポットクーラーのデメリット

どこでも手軽につかえて便利なスポットクーラーですが、デメリットもあります。スポットクーラーは決して安価なものではありませんから、本当に希望どおりのつかい方ができるのか、問題なく設置できるのかについては、よく検討しなければなりません。

スポットクーラーを購入する際に気をつけたい主なデメリットは、下記のとおりです。

部屋全体の冷却には不向き

スポットクーラーは、部屋全体を冷やすには向かないことがデメリットです。部屋全体を冷やしたいときには、壁掛けエアコンを使用した方が効率的です。

スポットクーラーは、壁掛けエアコンと同じように「◯畳用」と記載されて販売されていますが、記載されている対応畳数内だったとしても、部屋全体を冷やすなら壁掛けエアコンの方が向いています。スポットクーラーも対応畳数が広ければ冷却効果も高くはなりますが、部屋全体を効果的に涼しくできるというよりは、どの程度の広さの部屋でつかいたいかという目安にするものです。

スポットクーラーは、あくまでも冷風があたる場所や狭い場所を冷やすのに適した電化製品といえるでしょう。

閉め切った室内ではダクトホースをつなげる必要がある

スポットクーラーに設置工事は不要ですが、閉め切った部屋でつかう場合には、ダクトホースをつなげて外に熱を逃がさなければいけないこともデメリットです。

スポットクーラーの基本的な冷却システムは、一般的な壁掛けエアコンと変わりません。そのため、冷たい風を出すのと同時に、熱風も排出します。閉め切った部屋でスポットクーラーを稼働させていると、冷たい風があたるところは涼しいかもしれませんが、それ以外の場所は熱風によってかえって温度が上がってしまうおそれがあります。

スポットクーラーは窓をできるだけ開けずにホースを外に出すカバーなども販売されていますので、利用を検討してみてください。

本体価格が高価

スポットクーラーのデメリットのひとつに、本体価格は5万円前後するものが多く、高価なことも挙げられます。同じく持ち運びができて設置工事不要でつかえる扇風機と比べると、かなり高いといえるでしょう。

壁掛けエアコンよりは安いものの、エアコン代わりにするには効果が限定的です。スポットを冷やすための冷却装置の価格として妥当かどうか、十分検討する必要があるといえます。

本体が大きい

本体が大きいことも、スポットクーラーのデメリットです。スポットクーラーは、持ち運びができて手軽につかえるのがメリットですが、サイズが小さいわけではありません。機種によってサイズや重量は異なりますが、アイリスオーヤマの「IPA-2823G」などは幅42.5cm×奥行39.3cm×高さ80.4cmで、部屋に置くと一定の存在感があります。重量も29.5kgと、決して軽くはありません。
場所を選ばず利用できるスポットクーラーですが、人の動きを邪魔せずに設置できるかどうかについては考える必要があります。

長時間の利用は電気代が高くなる

スポットクーラーを長時間つかうと、電気代が高額になる可能性が高いこともデメリットです。
消費電力は機種によって異なりますが、長時間稼働させる場合、スポットクーラーは一般的な壁掛けエアコンよりは多くの電力を消費します。料理中だけ、眠る前だけ、昼の特に暑い時間帯だけなど、限られた時間だけでつかうのがおすすめです。

スポットクーラーの選び方のポイント

スポットクーラーには多くの種類があるので、希望するつかい方に合った機種を選びましょう。続いては、スポットクーラーを選ぶにあたり、チェックしておきたい2つのポイントをご紹介します。

冷房性能で選ぶ

スポットクーラーの選び方のポイントには、冷房性能があります。
スポットクーラーは、消費電力が大きくなるほど部屋を冷やす力が強くなるので、6畳から8畳程度の部屋でつかうのであれば、冷房性能2kW以上、消費電力800W以上を目安にするのがおすすめです。

ただし、パワーの強いスポットクーラーはその分電気代がかさみますし、サイズや重量も大きくなりがちです。
「ある程度広い部屋でつかうけれど、冷やすのは風があたる部分だけで良い」「移動させてあちこちでつかいたい」といった場合には、それほど大きいサイズを選ぶ必要はありません。用途に応じた冷房性能を持つスポットクーラーを選びましょう。

なお、スポットクーラーの中には、暖房機能がついたものもあります。冷房と暖房、両方で利用したい場合には、暖房機能付きの製品をチェックしてみてください。

静音性能で選ぶ

静音性能もスポットクーラーの選び方のポイントです。スポットクーラーは、室内機と室外機が一体型になっているため、一般的な壁掛けエアコンよりも音が気になることがあります。多少音がしても気にならないタイミングでつかうのであれば意識する必要はありませんが、勉強中や就寝時などにつかうのであれば、できるだけ静音性能の高い機器をつかうのがいいといえます。

電気店などで実際の音を確認するのが一番ですが、外で聞くときと家の中で聞くときの音は印象が違うことがあるかもしれません。また、そもそも電気店では実際に作動しておらず、音がわからないということもあるでしょう。通販サイトなどに掲載されている口コミを確認したり、静音設計になっている機器を選んだりするのがおすすめです。

夏の暑さ対策にスポットクーラーを検討してみよう

夏の暑さ対策には、壁掛けエアコンだけでなくスポットクーラーもあると便利です。スポットクーラーは壁掛けエアコンよりも電気代が高めですが、限られた範囲を短時間効果的に冷やすには適しています。

壁掛けエアコンを設置できない場所の暑さに悩んでいる人は、スポットクーラーを検討してみてください。スポットスポットクーラーを上手に活用して、快適な暮らしを手に入れましょう。

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