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食洗機の電気代は安い?使うメリット・デメリットや節約方法を紹介

面倒な洗い物の負担を減らしてくれる家庭用食器洗い乾燥機(食洗機)は、共働き家庭の増加とともに、家事の負担を大幅に軽減できるアイテムとして普及が進みました。現在では、全世帯の3割に導入されているとの調査もあります。
洗剤を入れてスイッチを押すだけで食器をピカピカに洗い上げ、乾燥までしてくれる便利さにはあらがえず、毎日つかっている家庭も多いことでしょう。
しかし、便利ではあっても気になるのが電気代です。そこで本記事では、食洗機の電気代について、手洗いとの比較や電気代の節約方法と併せて解説します。
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食洗機の1回の使用にかかる電気代

まずは、食洗機の1回の使用にかかる電気代を計算してみましょう。食洗機の電気代は、ビルトインタイプか卓上タイプかによって変わるため、それぞれの場合で算出しました。
<電化製品の電気代の計算式>
1時間あたりの消費電力(kWh)=消費電力(W)÷1,000×1時間(h)
電化製品の電気代(円)=1時間あたりの消費電力(kW)×稼働時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)
- 計算式は、電力量料金単価を31円/kWhで計算しています。
ビルトインタイプの食洗機の電気代
ビルトインタイプの食洗機は設置には大掛かりな工事が必要になりますが、システムキッチンの中に組み込まれているため余分なスペースを取らず、見た目がスッキリするのがうれしいポイントです。卓上タイプより大容量のサイズが多く、たくさんの食器を一度に洗うことができます。
ここでは、ビルトインタイプの食洗機の消費電力を0.52kWhとして計算します。
- 参考:パナソニック M9シリーズ「ビルトイン食洗機NP-45MD9S」
<ビルトインタイプの食洗機を1回1時間使用した場合の電気代>
0.52kWh×1h×31円/kWh=16.12円
1回1時間使用した場合の電気代は、16.12円です。
卓上タイプの食洗機の電気代
卓上タイプの食洗機は工事が簡単で、スペースが確保できれば賃貸住宅でも設置可能です。ビルトインタイプに比べると一度に洗える量は少なく、大きい鍋などは入らないことが多いでしょう。機器がキッチンの上に置かれているため、運転音が気になるかもしれません。
ここでは、卓上タイプの食洗機の消費電力を0.77kWhとして計算します。
- 参考:パナソニック「レギュラータイプNP-TZ300」
<卓上タイプの食洗機を1回1時間使用した場合の電気代>
0.77kWh×1h×31円/kWh=23.87円
1回1時間使用した場合の電気代は、23.87円です。
食洗機のタイプで1回の使用にかかる電気代を比較すると、ビルトインタイプの方が卓上タイプよりも電気代が安いことがわかります。
食洗機と手洗いでは、どちらが安い?かかるコストを比較

食器を洗う際、食洗機をつかう場合と手洗いをした場合では、どちらのコストが安いのでしょうか。単純に考えると、電気代がかからない分手洗いの方が安い気もしますよね。
パナソニックのHPに掲載されている食洗機と手洗いにかかる1回のコストの比較から、食洗機で洗った場合と、手洗いをした場合、それぞれの1回にかかる電気代を比較してみます。
<1回に洗う食器料の目安>
食器40点、小物20点
- 4~5人家族の利用分を想定
食洗機の使用にかかるコスト
食洗機は卓上タイプの食洗機NP-TZ300をつかい、汚れレベル3の食器を洗う場合として計算します。
<食洗機の1回の使用にかかるコスト>
・洗剤約5g:約3.6円
・電気約770Wh:約23.9円
・水道約11L:約2.9円
合計:約30.4円
食洗機の1回の使用にかかるコストは、約30.4円です。
1日2回食洗機を使用すると、1年間にかかるコストは約2万2,192円になります。
手洗いにかかるコスト
続いて、手洗いする場合にかかるコストを計算します。
<手洗いの1回にかかるコスト>
・洗剤約9.6ml:約4.9円
・ガス約0.17m³:約28.4円
・水道約75L(お湯使用):約19.6円
合計:約52.9円
手洗い1回にかかるコストは、約52.9円です。
1日2回食洗機を使用すると、1年間にかかるコストは約3万8,617円になります。
- 出典:パナソニック「わが家の節約額シミュレーション!手洗いよりどれだけおトク?」
食洗機と手洗いにかかるコストを比較すると、効率的に水道をつかって洗う分、食洗機をつかった方がコストを抑えられるという結果になりました。1年間で考えると、約1万6,425円もの大きな差になってしまいます。
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食洗機をつかうメリット

食洗機をつかうことで、手洗いよりコストが削減できることがわかりました。それ以外にも、食洗機をつかうことでさまざまなメリットを得ることができます。
家事の時間を短縮できる
食器洗いに食洗機をつかうと、電気代や水道代といった光熱費だけでなく、家事にかかる時間も減らすことができます。
日中の仕事や育児で疲れきった夜に、たまった大量の洗い物をするのは大きな負担です。手洗いで洗い物をする場合、水で流して予洗いしてから洗剤をつけてスポンジで洗い、洗剤をきれいに流して乾いた布巾で拭き上げるという一連の流れに、10~20分はかかります。
一方、食洗機の場合は、すべての食器を庫内にセットして洗剤を入れ、スイッチを押すだけです。全部で5分もかかりません。空いた時間を使って別の家事をしたり、のんびり入浴したりと、時間を有効活用できるでしょう。
手洗いより仕上がりがきれい
食洗機は高圧・高温で一気に汚れを落とすため、手洗いでは落とせない食器のくすみやくもりまでしっかり落とし、透き通った仕上がりになります。
また、急須や水筒、変わった形のお皿など、手洗いでは洗うのが難しい食器もきれいに洗えます。
手荒れがなくなる
手が荒れやすい人や特に冬場の肌が乾燥しやすい時期には、水や洗剤にふれる時間を減らせるのはうれしいポイントです。乾燥まで食洗機に任せてしまえば、かなり肌の負担を減らすことができるでしょう。
食器の除菌もできる
食洗機は、高温のお湯で高濃度の専用洗剤を使用した高圧洗浄を行います。そのため、手洗いよりも除菌効果を期待できます。
食洗機をつかうデメリット
生活の質を上げてくれる食洗機ですが、デメリットもあります。導入前に確認しておきましょう。
設置場所がいる
家にビルトインタイプの食洗機が内蔵されていない場合は、卓上タイプを購入して設置することになりますが、家族の人数によってはかなり大型になり、料理のスペースや収納スペースを圧迫する可能性があります。
かといって、置き場の余裕を優先して小さな食洗機を買うと、つかった食器が入りきらず手洗いの手間が生じる可能性が高いでしょう。購入前に、設置場所と大きさをよく検討する必要があります。
食洗機では洗えないものもある
食洗機を設置したからといって、すべての食器を食洗機に入れられるわけではありません。ひび割れなどの原因になる木製の食器、熱に弱いプラスチック製のタッパー、金銀などの塗装がされているカトラリーなどは、別途手洗いをする必要があります。
最初に購入費用がかかる
食洗機は便利ですが、決して安い買い物ではありません。新築の建売やマンションで最初から導入されている場合は別として、新たに設置する場合はそれなりの初期費用がかかります。使用頻度などから購入する価値があるか否かをよく検討しましょう。
食洗機にかかる電気代を節約する5つの方法

食洗機は手洗いよりも食器洗いにかかるコストを抑えられることがわかりました。ただ、毎日つかうものである以上、よりコストを抑えたいというのが本音ではないでしょうか。
ここでは、食洗機にかかる電気代を節約する方法を、5つご紹介します。
1 まとめて洗う
食洗機で少量の食器を洗うと、電力や水が無駄になる可能性があります。食洗機は1回に洗う量の目安として、食器40点、小物20点ほどを想定して作られているからです。
少量を洗うためのコースが設定されている場合でも、通常の半量にあたる食器20点、小物10点ほどを想定していることが一般的で、皿数枚やカトラリー数個では食洗機をつかうとコストが高くなってしまうでしょう。
わずかな洗い物が出たときは、すぐに食洗機に入れずにシンクに置いておき、ある程度たまってから食洗機で洗うようにしてください。
2 乾燥機能は制限してつかう
食洗機の乾燥のプロセスには、洗浄の10倍ほどの電力がつかわれています。電気代が気になる場合は、乾燥を含まないコースにすると良いでしょう。
食器の洗浄が終わったら運転を止めて扉を開けて自然乾燥させたり、洗浄時の余熱を利用して水分を飛ばしてから拭いたりといった工夫をすると、乾燥機能をつかわなくてもある程度は乾燥させられるはずです。
3 汚れが落ちやすいよう軽く予洗いしてく
食べ物の残りかすや油汚れがついたままの食器を食洗機に入れると、食洗機の高圧・高温洗浄でも汚れを落としきれずに残ってしまうことがあります。すると、改めて手洗いしたり、もう一度食洗機で洗ったりといった手間がかかり、電気代を引き上げる原因に。
食洗機で洗う場合でも、大きな汚れやしつこい汚れは予洗いで落としておくことをおすすめします。
4 洗剤の適量を守る
食洗機に洗剤を入れる際、「多い方が良いだろう」と目分量で入れると、洗剤残りの原因になります。反対に、「機械で洗うから大丈夫」と洗剤を入れずに洗うと、汚れを落とすことができません。洗い直しにならないよう、洗剤は適量をつかいましょう。
粉の洗剤で適量を測るのが面倒なときは、ジェルボールタイプや錠剤タイプが便利です。
5 電気代の安い時間帯につかう
電力会社のプランによっては、夜間の電気料金が昼間より安くなる場合があります。23時から翌7時くらいが適用時間帯になっていることが多いため、その場合は夕食の後で食洗機に食器のセットだけをしておき、23時を過ぎたらスイッチを入れて寝るようにすると、簡単に電気代を節約できます。
また、契約している電気会社に夜間割引の制度がない場合は、ライフスタイルに合ったプランがある電力会社への乗り換えも検討してみましょう。新電力など電気料金プランや電力会社の見直しによって、電気料金を大幅に安くできる可能性もあります。
新電力への乗り換えについて詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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面倒な食器洗いを、手洗いよりコストを抑えつつサポートしてくれる食洗機。生活の質を高めながら節約もできる、一石二鳥のアイテムです。購入時のコストはかかりますが、後々のランニングコストは確実に減らせます。
また、これまで食器洗いにかけていた時間が減り、浮いた時間を別の作業にあてられるといった心に余裕が生まれることを考えても、導入のメリットは大きいといえるでしょう。
電気料金プランの見直しなど、電気代をさらに節約する方法も取り入れながら、便利に食洗機の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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- 2023年8月1日時点の情報です。