引っ越し先で電気がつかない!考えられる原因と対処法

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引っ越し先で「電気がつかない」という事態に陥るケースは多いといえます。暗闇のなかで途方に暮れた経験がある人もいるのではないでしょうか。電気は現代の生活に欠かせない重要なインフラの1つのため、引っ越し初日から使えるようにしておきたいものです。

そこで本記事では、引っ越し先で電気を使えないときの原因と対処法のポイントを解説します。ブレーカーの正しい扱い方や、電気に関する引っ越し時の手続きについても詳しく説明するため、引っ越しを控えている人や電気のトラブルに直面している人はぜひ参考にしてください。

目次

引っ越し先で電気がつかないときに考えられる原因と対処法

引っ越して新居に入ったものの電気がつかない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、主な原因とその対処法について解説します。落ち着いて状況を確認し、適切な対応を取りましょう。

ブレーカーを上げていない

電気がつかない場合、まずチェックすべきはブレーカーです。ブレーカーが下がっていると電気は流れないため、これが原因で電気が使えないことがよくあります。一般的に、ブレーカーは玄関や廊下の壁、またはもの入れのなかに設置されていることが多いです。見つからない場合は、不動産会社や管理会社に連絡して確認しましょう。

ブレーカーを見つけたら、スイッチが「OFF」になっていないか確認してください。「OFF」の場合は、「ON」に切り替えます。

このとき、すべてのスイッチを一度にONにするのではなく、1つずつ順番にONにするようにしましょう。ブレーカーは、漏電などの問題がある場合も自動的に下がることがあります。1つずつ操作することで一度に大きな電流が流れることを防ぎ、トラブルを避けられます。

ブレーカーを上げてもなお電気がつかない場合は、ほかに原因があるかもしれません。その場合は、次の項目を確認してみてください。

引っ越し先の電気の利用開始手続きを行っていない

電気が使えないもう1つの理由として、電力会社との利用開始手続きが済んでいない可能性が挙げられます。新しい住居で電気を使うためには、事前に電力会社に利用開始の申込みをしておく必要があります。この手続きが完了していないと、当然ながら電気は供給されません。

もし手続きを済ませたにもかかわらず電気がつかない場合は、利用開始日が正確に設定されているか確認しましょう。特に引っ越し日と電気の利用開始日が異なっている場合、電気が使えないことがあります。

もし利用開始日に誤りがあった場合、早めに電力会社に連絡して電気の供給を急いでもらえるかどうか相談するのがよいでしょう。このような問題を避けるには、事前に十分な時間を持って手続きを進め、利用開始日を正確に設定することが大切です。

照明器具が破損している

特定の部屋だけで電気がつかない場合、照明器具が故障や破損をしている可能性も考えられます。原因として、引っ越しの際に照明器具が衝撃を受けたことや、使用による経年劣化が影響している場合があります。

対応としては、まず照明がつかない部屋の点灯スイッチを入れて、反応がないか確認します。スイッチを操作しても反応がない場合は、次に照明器具自体を点検してください。点検作業の際は、安全を考慮してブレーカーを落としてから行いましょう。

続いて照明器具のカバーを外し、電球が切れていないか確認します。電球が切れている場合は、新しい電球に交換しましょう。電球の交換で問題が解決することもあります。

しかし、電球を交換しても電気がつかない場合、ソケットや内部の配線に問題がある可能性があります。ソケットの緩みや腐食、配線の劣化が見られた場合、自分で修理せず、専門の電気業者に相談するのが安全です。また、照明器具そのものが故障している場合は、新しい照明器具の購入や設置を検討する必要があるかもしれません。

引っ越し先の送電に問題がある

建物や地域の送電に何らかのトラブルが発生している可能性も考えられます。これは個人の住居だけでなく、建物全体や近隣の地域に影響を及ぼしていることもあります。

まずは近隣の住民に、電気がついているか確認しましょう。もし近隣の家でも同様に電気がついていない場合、地域全体で停電が起こっているかもしれません。

このような場合、電力会社の公式Webサイトやカスタマーサポートに連絡し、停電に関する情報を収集するとよいでしょう。多くの電力会社では、停電情報をオンラインでリアルタイムに提供しています。停電情報が確認できれば、同時に電力会社の対応状況や復旧の目処などもわかることがあります。

一方、近隣では電気が使えるのに自宅だけ電気がつかない場合、建物自体の送電システムに問題がある可能性もあります。この場合、管理会社や電力会社に連絡し、送電設備に問題がないか点検を依頼することが必要です。

電力会社に問い合わせる際は、緊急連絡先を事前に確認しておくと迅速に対応できます。問題がある場合は、電力会社が適切に修理や復旧作業を行うことになるでしょう。

ブレーカーの正しい上げ方

安全に電気を使用するためには、ブレーカーの正しい扱い方を知っておくことが重要です。ここでは、ブレーカーを上げる際の正しい手順を解説します。順番を守ることで、電気機器の保護や安全な電気の使用につながります。

1.アンペアブレーカーのスイッチを入れる

アンペアブレーカーは、家庭に供給される電流量を管理する装置で、契約している電力量の範囲内で電気を使用するために必要なものです。

通常、ブレーカーの左側に配置されている大きなスイッチがアンペアブレーカーに該当します。このスイッチを入れることで、家庭内で契約している電流量の範囲で電気が流れるようになります。

アンペアブレーカーを操作する際には、急に動かさず、スムーズにスイッチを「入」の位置に押し上げるようにしましょう。切り替えたあとは、スイッチが正しい位置で固定されているかどうかを確認することも大切です。

アンペアブレーカーは、家庭内の電気供給の基盤を作る重要な装置です。電流の供給が正しく行われていないと、家中の電化製品が正常に動作しない可能性があります。特に新たな住居では、スイッチの位置や状態を確認しておきましょう。

2.漏洩遮断器のスイッチを入れる

漏洩遮断器は、家庭内で漏電が発生した場合に電気を遮断して感電や火災のリスクを防ぐための安全装置です。多くの場合ブレーカーの中央付近にあります。特に、漏電が起こりやすい古い建物や湿気の多い環境では、この装置が正しく機能しているか確認することが大切です。

漏洩遮断器を操作する際も、スイッチをゆっくりと動かし、「入」の位置に確実に設定しましょう。スイッチが固定されたことを確認し、正しく作動しているか目視で確認してください。

この装置は、わずかな漏電が発生した場合でも即座に電気の供給をストップし、家族の安全を守るために設置されています。スイッチを入れた直後に漏洩遮断器が再び「OFF」に戻ってしまう場合は、家庭内のどこかで漏電している可能性が考えられます。この場合、家庭内の電気回路に問題があるか、電気機器に不具合が発生しているかもしれません。

そのような場合は個人で対処すると危険を伴うため、できるだけ早く電気工事業者や専門家に相談し、適切な対応を依頼しましょう。

3.配線用遮断器のスイッチを入れる

配線用遮断器は、各回路の過電流を防ぐ役割を果たす装置です。許容電流を超えた場合に自動的に電気を遮断し、配線や電気機器を保護します。このスイッチは通常、ブレーカーの右側に位置しています。

配線用遮断器は、部屋や用途ごとに分かれていることが多いです。たとえば、「照明用」「コンセント用」「エアコン用」などと表示されていることがあります。これらのスイッチを1つずつ操作し、それぞれの電気機器に電気が供給されるようにしましょう。

スイッチを1つずつ操作することで、急激な電流の流入を防ぎ、電気機器への負担を軽減できます。また、電気がつかない場合はどの回路で問題が発生しているかを特定しやすくなります。

スイッチを入れたあと、該当する部屋や機器の電気が正常に使えるか確認しましょう。特定のスイッチを入れたときに問題が発生する場合は、その回路が原因となっている可能性があります。原因を特定できたときは、安全のため専門家に相談しましょう。

ブレーカーを上げても電気がつかないときの対処法

ブレーカーを上げても電気がつかない場合、電気設備や電力会社側の問題である可能性が考えられます。ここでは対処法を紹介するので、焦らず順に確認してみてください。

引っ越し先の電気設備を確認する

電気がつかない場合、まずは引っ越し先の電気設備を確認してみましょう。特に重要なのは、設置されている電気メーターの種類です。電気メーターは建物の外壁や共用部分に設置されていることが多いため、まずはそこをチェックしましょう。

従来型のメーターは、回転する文字盤で電力使用量を表示する機械式のものです。一方、スマートメーターはデジタル表示を採用しており、遠隔で電力使用量を測定し、電力のON・OFFの切り替えを行います。

スマートメーターを設置している建物では、ブレーカーがないこともあります。その場合、急な電気使用によって契約アンペア数を超過すると自動的に電気が遮断され、数秒から1分程度で自動復旧します。使用者からはブレーカーが落ちていることがわからないため、電気がつかないと慌てることもあるでしょう。

また、スマートメーターを採用している場合、手続きを行っていないと電気が供給されないことがあります。このため、引っ越し前に電力会社への利用開始手続きを忘れずに行うことが重要です。

このように、引っ越し先の電気設備がスマートメーターで制御されている場合は、それに応じた対応をすることで電気をスムーズに利用できるようになります。

スマートメーターとは?導入メリット・デメリットや仕組みを解説

スマートメーターとは、どのようなものなのでしょうか。スマートメーターが持つ機能や特徴のほか、導入によるメリット・デメリット、導入の流れについて解説します。

電力会社に問い合わせる

自分で確認できる範囲で原因が特定できなかった場合、躊躇せず電力会社に問い合わせることが最善の策です。スタッフが状況に応じて適切なアドバイスや解決策を提案してくれるでしょう。

問い合わせを行う際は、契約者名や住所、契約番号などの情報を手元に用意しておきましょう。さらに、いつから電気が使えないのか、どのような症状があるのかを詳細に説明することで、電力会社から的確な指示を受けやすくなります。

また、「ブレーカーを確認した」「メーターをチェックした」など、これまでに試した対応策とその結果も伝えると、状況把握が迅速に進むでしょう。

状況によっては、電力会社のスタッフが現地に訪問し、直接調査してくれることもあります。問題が解決するまで時間がかかることもありますが、電力会社と協力しながら解決策を模索し、新生活のスタートをスムーズに迎えられるようにしましょう。

引っ越しで必要な電気に関する手続き

引っ越しの際には、電気に関するいくつかの手続きが必要です。これらの手続きを適切に行うことで、新居での生活をスムーズにはじめられます。ここでは、引っ越しに伴う電気の手続きについて、順を追って説明します。

引っ越し先で契約する電力会社を選ぶ

新居での電力供給を確保するため、まずは契約する電力会社を選びましょう。この選択は、引っ越しの準備段階で行うことが大切です。

近年では電力自由化により、居住地域にかかわらずさまざまな電力会社を選べるようになりました。選択の基準としては、料金プラン、契約手続きの簡便さ、カスタマーサポートの質などが挙げられます。

また、再生可能エネルギーの利用率が高い会社を選ぶことで、環境にも配慮できます。大手電力会社だけでなく、新電力と呼ばれる新規参入の電力会社も検討するとよいでしょう。

契約を決める前に、複数の会社の料金シミュレーションを行うことも大切です。自身の生活スタイルや電力使用量に合わせて、最適な会社と料金プランを選択しましょう。早めに決定することで、あとの手続きも余裕を持って進められます。

引っ越し前に契約していた電力会社に利用停止の手続きを行う

新居での電力契約を決めたら、現在の住まいの電力契約の解約も忘れずに行いましょう。この手続きを怠ると、二重に料金を支払うことになりかねません。

解約の連絡は、引っ越しの1~2週間ほど前までには済ませましょう。電力会社に電話やWebサイトを通じて連絡し、引っ越し日と現住所での電気使用終了日を伝えます。

この際、最終的な電気料金の精算方法についても確認しておくとよいでしょう。多くの場合、最終使用日の検針結果に基づいて請求が行われます。

また、引っ越し当日の立ち会いが必要かどうかも確認しましょう。スマートメーターが導入されている場合は遠隔での操作が可能なため、立ち会いが不要なケースもあります。

解約手続きを適切に行うことで、不要な料金の発生を防ぎ、スムーズな引っ越しにつながります。電力会社からの最終的な連絡や請求書の送付先も忘れずに確認しておきましょう。

引っ越し先で契約する電力会社に申込みをする

新居での電力供給を確実にするため、選んだ電力会社への申込みは引っ越しの2週間前までに済ませることをおすすめします。余裕を持った申込みにより、引っ越し当日からトラブルなく電気を使用できる可能性が高まるでしょう。

申込みの際には、新居の住所、希望の利用開始日、契約者名、連絡先などの基本情報が必要です。また、支払い方法や希望の料金プランも決めておくと手続きがスムーズになるでしょう。多くの電力会社は、Webサイトや電話で簡単に申込みができるようになっています。

このとき、アンペア数の設定にも注意が必要です。前の住人のアンペア数をそのまま引継ぐのではなく、自身の電力使用量に合わせて適切なアンペア数を選びましょう。使用する電気機器が多い場合は、アンペア数を上げることも検討してください。

申込み完了後は、送られてきた確認書類で内容を再度チェックします。特に利用開始日と契約内容に間違いがないか確認しましょう。不明点があれば、すぐに電力会社に問い合わせることが大切です。

引越し時の電気の解約手続きを解説!解約はいつまでにすべき?

引越しの際には、電気の解約と使用開始の手続きが必要です。それぞれの手続きについて、流れや必要な情報、注意点などを紹介します。

まとめ

引っ越し先で電気がつかない場合、まずはブレーカーの確認からはじめましょう。ブレーカーを上げる際は、アンペアブレーカー、漏洩遮断器、配線用遮断器の順に操作します。

そのほかの原因としては電気の利用開始手続きや照明器具の状態、送電の問題などが考えられます。それでも電気がつかない場合は、電気設備を確認し、必要に応じて電力会社に問い合わせましょう。

引っ越しの際は、新しい電力会社の選択、現契約の解約、新規契約の申込みを忘れずに行うことが大切です。「ドコモでんき」は、手続きが簡単で利用をはじめやすい新電力サービスです。引っ越しの忙しいタイミングでも工事立ち合いが原則不要なため、あんしんして当日を迎えられるでしょう。支払った電気料金はdポイントへ還元できるため、日々の電気をお得に使えます。引っ越しを機に新電力の利用を検討している方は、ぜひドコモでんきをご利用ください。

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