LED照明に変えると電気代は安くなる?蛍光灯、白熱球と比較

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早朝や夜など、暗くなる時間帯に部屋の中で生活するには、照明は必需品です。家の日当たりによっては、一日中照明をつけているという人もいらっしゃるかもしれません。

そんな日常生活に欠かすことのできない照明ですが、最近では白熱電球や蛍光灯に代わって、LED照明が普及してきました。LED照明の方が電気代は安く抑えられるといわれますが、実際に白熱電球や蛍光灯と比べて、どのくらい電気代は変わるのか気になるところです。

本記事では、LEDに対して白熱電球・蛍光灯にかかる電気代を比較します。そのほか、LED照明のメリット・デメリットのほか、LED照明の賢い選び方についても見ていきましょう。

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目次

LED照明とは、半導体の特長を利用した照明のこと

LEDは、光る半導体を意味する「Light Emitting Diode」の頭文字から取ったものです。半導体には「寿命が長い」「消費電力が少ない」「応答が速い」といった基本的な特長がありますが、これらを照明に利用しているのがLED照明です。

赤や橙、黄緑などのLEDは1950年以降に実用化されましたが、白色にはならないので当時は照明としてはつかわれませんでした。しかし、1993年に青色LEDが実用化され、1996年には黄色の蛍光体と組み合わせることで白色に光るLEDが完成し、照明用として急速に広まるようになったのです。

LED電球と蛍光灯・白熱電球の電気代の比較

LED電球と白熱電球・蛍光灯では、電気代にどのくらい違いがあるのでしょうか。ここでは、LED電球、電球型蛍光灯、白熱電球の電気代を比較していきます。

  • 電力量料金単価は31円/kWhで計算しています。

■LED電球・電球型蛍光灯・白熱電球の電気代

LED電球 電球型蛍光灯 白熱電球
定格消費電力 7.4W 11W 57W
1日(24時間使用)の電気代 約5.51円 約8.18円 約42.41円
1か月の電気代 約165.17円 約245.52円 約1,272.24円
1年の電気代 約1,982.02円 約2,946.24円 約1万5,266.88円

1年間使用したときの電気代を比較すると、LED電球よりも電球型蛍光灯は1.5倍近く、白熱電球では8倍近く高くなることがわかりました。
この3種類の電球では、LED電球が最も電気代を抑えることができるといえます。1日にかかる電気代の違いは数十円とわずかでも、1年で考えてみると大きなものになることがわかります。

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LED照明のメリット

LED照明のメリット・デメリット メリット・消費電力が少ない・寿命が長い・衝撃に強く壊れにくい・発熱しにくい・虫が寄ってきにくい・点灯したらすくに明るくなる・環境に優しい デメリット・暗く感じる場合がある・熱に弱い・価格がほかの照明に比べて高い

室内の照明を白熱電球や蛍光灯からLED照明に変えた場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、LED照明の主なメリットを7つご紹介します。

消費電力が少ない

前述したとおり、LED照明は白熱電球や蛍光灯に比べると、消費電力が少なくて済みます。
同じ電球60W形相当の明るさでも、LED電球の定格消費電力は、電球型蛍光灯と比較して3分の2、白熱電球と比較して8分の1程度となります。
少ない消費電力で白熱電球や蛍光灯と同じように明るく点灯することができるため、電気代を節約することができるのです。

寿命が長い

LED照明は白熱電球や蛍光灯に比べると寿命が長く、長持ちするのがメリットです。
メーカーが公表する標準的な利用法における寿命である定格寿命を比較すると、LED照明は40,000時間、電球型蛍光灯は6,000~10,000時間、白熱電球は1,000時間とされているので、LED照明が圧倒的に長いといえます。そのため、一度購入すると長く利用でき、取り替える手間や費用を省けます。

また、白熱電球は、フィラメントに電流を流して加熱し、その放射熱によって発光させる仕組みです。そのため、スイッチのオン・オフを繰り返すとフィラメントが劣化し寿命が短くなってしまいますが、LED照明はオン・オフを繰り返しても寿命には影響がありません。
トイレや洗面所など、オン・オフを繰り返す場所でもLED照明は長くつかうことができます。

衝撃に強く壊れにくい

白熱電球や蛍光灯は外側にガラスが採用されているため、地震で落下したり、物がぶつかったりすると割れてしまいます。
対して、LED照明はガラスではなく、シリコンなどの軽くて丈夫な素材がつかわれているため、衝撃を与えても壊れにくいというメリットがあります。また、白熱電球は内部のフィラメントが振動で切れてしまう可能性がありますが、LED照明は振動に強いのも特長です。

発熱しにくい

LED照明は電気を直接光に変えるため、照明の光には熱がほとんど含まれておらず、発光成分にも赤外線がほとんど含まれていないため、直接手でふれても強い熱さは感じません。そのため、発熱が原因で照明が設置できなかった場所でも使用することができる点がメリットです。

また、電球にふれることでやけどをしたり、高温になりすぎて発火してしまったりといった心配もないため、小さなお子さまやペットがいる家庭でも安心してつかえるでしょう。

虫が寄ってきにくい

屋外にある照明に、虫が集まっているのを見たことがあると思います。虫が照明に寄ってくるのは、光に含まれている紫外線が原因。LED照明はほかの照明器具に比べて、紫外線の発生量が少ないのも特長です。

そのため、LED照明は屋外でつかっても、虫が集まってくるのを避けることができる点がメリットといえます。ただし、赤色、緑色、青色の蛍光体を光らせる方式のLED照明は紫外線が発生するので、注意しましょう。

点灯したらすぐに明るくなる

白熱電球や蛍光灯は点灯してから明るくなるまでに少し時間がかかりますが、LED照明は点灯してからすぐに明るくなるというメリットがあります。タイムラグが少ないので、玄関・廊下・トイレなどのすぐに明るくなってほしい場所に設置するなら、LED照明が適しています。

環境に優しい

LED照明は消費電力が少なく、長寿命である照明です。そのため、省エネ性能が優れており、二酸化炭素排出量が少ない照明器具といえます。
また、LED照明は蛍光灯と異なり、水銀や鉛などをつかっていないので、環境負荷が少ないというメリットもあります。

LED照明のデメリット

たくさんのメリットがあるLED照明ですが、デメリットもあります。ここでは、LED照明の主なデメリットを紹介します。LED照明のメリット・デメリットを比較して、購入を検討しましょう。

暗く感じる場合がある

LED照明と白熱電球では、光の広がり方に違いがあります。白熱電球は全方向に光が広がりますが、LED照明は一方向を照らす力は強いものの、すべての方向をまんべんなく照らす力は弱く、商品によって配光角(光の広がる角度)が異なります。そのため、照明が暗いと感じられる場合もあることがデメリットです。

そのため、LED照明をつかう場所によって、適切な配光角の商品を選ぶことが大切です。光を拡散させたい場合には、全方向タイプや広配光タイプなどを選ぶといいでしょう。

熱に弱い

LED照明は熱に弱く、内部に熱がこもったり、周囲の温度が高すぎたりすると、故障する原因となることがデメリットです。
熱がこもりやすいダウンライトやブラケット、スポットライト、外玄関灯などで使用する場合には、そのような使用に対応したLED照明を選ばないと、寿命が短くなってしまうので注意しましょう。

価格がほかの照明に比べて高い

近年では、LED照明の価格はかなり下がってきましたが、白熱電球や蛍光灯に比べると、LED照明の方が価格は高い傾向があります。
初期費用がかかることで購入をためらう場合もあるかもしれませんが、電気代の安さや電球の寿命の長さなど、長期的に見れば、LED照明の方がお得といえるでしょう。

LED照明の選び方

LED照明の選び方・口金のサイズが合っているか・光の広がり方や明るさは適しているか・照明器具に合うか

白熱電球や蛍光灯からLED照明に交換する際は、LED照明の選び方に注意が必要です。購入前にきちんと確認しておかないと、「せっかく購入したLED照明がつかえない…」ということも。ここでは、LED照明の選び方について解説します。

口金のサイズが合っているか

電球を差し込む部分を「口金(くちがね)」といいますが、さまざまなサイズがあるため、LED照明に交換する場合には元の電球と同じサイズを選ぶようにしましょう。
購入前に口金部分の直径を定規で測っておくといった、事前の確認が重要です。

光の広がり方や明るさは適しているか

白熱電球の明るさは消費電力(W)で表示されますが、LED電球の明るさはルーメン(lm)で表示されるので、わかりづらいと感じる人も多いのではないでしょうか。元々つかっていた電球と明るさを比較したいなら、LED電球に記載されている「60W相当」などの表示を参考にしましょう。

また、光の広がり方も白熱電球とLED照明では異なります。LED照明だと、照明の真下は明るくても、ほかは暗くなったと感じる場合も。空間全体を明るく照らしたいなら、全方向タイプや広配光タイプなどを選びましょう。

なお、LEDは光の色も選べます。電球色や昼光色など、つかう部屋や用途に合わせて光の色を選ぶのがおすすめです。

照明器具に合うか

口金は合っていても、電球本体が照明器具に収まらない、電球の形状が合わないといったこともあります。設置する照明器具の長さや外径、口金付近の形状などを事前に確認しておきましょう。
また、熱のこもりやすい玄関の外の照明、浴室の密閉型器具、ダウンライトなどで使用する場合は、「密閉型器具対応」などと記載された、対応可能なLED照明を選ぶことが大切です。

照明の電気代を節約するポイント

照明の電気代を節約するポイント・こまめに掃除する・明るさを調節する・なるべくつける時間を短くする

照明をLED照明に交換すること以外にも、照明の電気代を節約する方法はあります。ここでは、照明の電気代を上手に節約する3つのポイントを紹介します。

こまめに掃除する

照明が暗くなったと感じた場合、もっと明るい電球に交換を検討する人が多いかと思いますが、その前にランプや照明の傘の状態を確認してみましょう。

ランプや傘にほこりが積もっていたり、汚れていたりすると、照明の光を傘がさえぎってしまい、本来の明るさが届かなくなっている可能性も考えられます。ランプや傘をこまめに清掃することによって、照明本来の明るさをキープできるので、W数を抑えることもできます。

明るさを調節する

LED照明には、明るさを調整できる調光機能がついているものが多く、外の明るさを感知して自動的に室内を快適な明るさに調節してくれる照明もあります。そのような調光機能をつかえば、部屋の明るさを生活に支障がない程度に下げることで消費電力を少なくすることができます。

また、勉強や仕事をするときには明るい昼光色にする、反対にリラックスタイムには少し暗めの電球色にするなど、時間帯や目的に合わせて部屋の明るさ・光の色をこまめに調整するのもいいでしょう。

なるべくつける時間を短くする

部屋をつかわないときに、その都度照明を消すことを徹底するだけでも、電気代は節約できます。人がいない部屋や玄関、廊下などの照明をこまめに消すことを意識してみてください。

玄関・ポーチなど夜間だけ点灯したい場所や、トイレ・廊下など人がいるときだけ点灯したい場所では、人感センサーがついた照明器具を用いるのもおすすめです。
スマートフォンからオン・オフを確認して操作できるスマート電球も、節電には効果的です。照明の消し忘れを防いで、無駄な電気代をつかわないようにしましょう。

電気代の節約について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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電気代を節約するためには、照明をLEDに変えるのがおすすめ

最近では電気代の値上がりも続いているため、電気代を少しでも節約したいと考えている人も多いのではないでしょうか。そのような場合には、照明を白熱電球や蛍光灯からLED電球に変えるのがおすすめです。

LED電球なら、白熱電球や蛍光灯に比べて消費電力も抑えられる上、寿命が長く、衝撃にも強いという特長があります。明るさの表記や配光角に注意して、つかう場所や用途にぴったりなLED照明を選んでくださいね。LED照明で電気代を上手に節約しながら、快適な毎日を過ごしましょう!

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