加湿器の電気代はいくら?加湿方式の比較と節約方法を解説

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加湿器は、室内の湿度を快適な状態に保てる電化製品です。冬場だけでなく、冷房によって室内が乾燥しがちな夏場にも役立つなど、一年を通して使用するシーンも多いため、電気代が気になるという人も多いのではないでしょうか。

また、加湿器にはさまざまなタイプがあるため、その選び方やつかい方について知っておくことで、節電効果にもつながるはずです。

そこで本記事では、加湿器の電気代はいくらくらいかかるものなのか、加湿器の種類別に解説します。併せて、加湿器の電気代を節約する方法についても見ていきましょう。

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目次

加湿器の種類と特徴

加湿器は、本体から放出する水分によって部屋の湿度を高める電化製品です。主に空気の乾燥する冬場につかうものですが、冷房によって室内の空気が乾燥しやすい夏場にも活躍します。

加湿器は「超音波式」「スチーム式(加熱式)」「気化式」「ハイブリッド式(加熱気化式)」の4種類に大きくわけられます。まずは、それぞれの特徴とメリット・デメリットについて見ていきましょう。

超音波式

超音波式<メリット>・本体価格が比較的安い・消費電力が小さく、電気代も抑えられる・ファンやヒーターをつかわないため静音性に優れる・小型のアイテムが多い<デメリット>・加湿器内に雑菌が発生しやすいため、こまめな手入れが必要・床や家具が濡れたり汚れたりすることがある

超音波式は、超音波が発する振動で水を細かな水滴に変えて、発生したミストを放出することで加湿するタイプです。

静音性に優れ、小型のタイプが多い超音波式の加湿器は、寝室や子ども部屋での使用に向いています。インテリア性が高く価格も手頃なものが多いため、一人暮らしの人にも人気です。

ただし、水道水に含まれる成分が白い粉となって床や家具に付着することがあるため、周囲の掃除はこまめに行う必要があります。

スチーム式(加熱式)

スチーム式<メリット>・加湿力に優れる・加熱するため雑菌が繁殖しにくい・フィルターがなく、手入れが簡単<デメリット>・消費電力が大きいため電気代も高くなりやすい

スチーム式は、ヒーターで水を加熱し、発生した蒸気をファンの風で室内に送って加湿するタイプです。

4種類の中で最も加湿力に優れ、温かい蒸気でスピーディーに室内を加湿することができます。フィルターがないため、日々のメンテナンスも簡単です。

ただし、吹出口が熱くなるため、やけどのおそれがある点には注意が必要です。お子さんやペットのいる部屋では、設置場所に十分気をつける必要があります。

気化式

気化式<メリット>・消費電力が小さく電気代も安い・結露ができにくい<デメリット>・加湿力が弱い・気化フィルターの定期的な手入れが必要・ファンの運転音が聞こえる

気化式は、フィルターに水を含ませ、ファンで風を送ることで気化した水蒸気を発生させるタイプです。

ヒーターレスで安全性が高い気化式の加湿器は、幼い子どもや高齢者、ペットのいるご家庭でも安心してつかえます。過度に加湿されないため、結露が発生しにくいのも特徴です。

ただし、ほかのタイプと比べて加湿力は劣るものが多く、ファンの運転音が気になる人には不向きです。また、こまめなお手入れも欠かせません。

ハイブリッド式(加熱気化式)

ハイブリッド式<メリット>・気化式よりも加湿力に優れる・加熱によって殺菌されるため衛生的につかえる<デメリット>・本体価格が高い・気化式よりも電気代が高い

ハイブリッド式は、水を染み込ませたフィルターにファンから温風を送り、発生した蒸気によって加湿します。気化式とスチーム式を組み合わせた仕組みで、それぞれのデメリットをカバーすることが可能です。

スピーディーに加湿ができて広範囲に対応可能な製品も多いため、リビングやオフィスなどの広い場所に向いています。ただし、本体価格や電気代はほかのタイプよりも高い傾向があります。

加湿器の電気代はいくらかかる?

加湿器はタイプによって、それぞれ電気代が異なります。超音波式、スチーム式(加熱式)、気化式、ハイブリッド式(加熱気化式)の4つのタイプ別に、電気代を計算していきましょう。

<電化製品の電気代の計算式>
1時間あたりの消費電力(kWh)=消費電力(W)÷1,000×1時間(h)
電化製品の電気代(円)=1時間あたりの消費電力(kW)×稼働時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)

  • 計算式は、電力量料金単価を31円/kWhで計算しています。
  • 消費電力は、「加湿器|季節家電|電化製品|商品情報|アイリスオーヤマ」「加湿機【パナソニック公式通販】」内で公表されている数値を参照しています。
  • いずれも「強」運転時の消費電力で計算しています。

超音波式加湿器の場合

超音波式の加湿器を1日に8時間つかった場合の電気代と、1か月あたりの電気代は下記のとおりです。

<超音波式の加湿器を1日に8時間使用した場合の電気代>
0.02kWh×8h×31円/kWh=4.96円

1日に8時間使用した場合の電気代は、4.96円です。30日間使用した場合の電気代は148.8円となります。

スチーム式加湿器の場合

スチーム式の加湿器を1日に8時間つかった場合の電気代と、1か月あたりの電気代は下記のとおりです。

<スチーム式の加湿器を1日に8時間使用した場合の電気代>
0.21kWh×8h×31円/kWh=52.08円

1日に8時間使用した場合の電気代は、52.08円です。30日間使用した場合の電気代は1,562.4円となります。

気化式加湿器の場合

気化式の加湿器を1日に8時間つかった場合の電気代と、1か月あたりの電気代は下記のとおりです。

<気化式の加湿器を1日に8時間使用した場合の電気代>
0.014kWh×8h×31円/kWh=約3.47円

1日に8時間使用した場合の電気代は、約3.47円です。30日間使用した場合の電気代は104.1円となります。

ハイブリッド式加湿器の場合

ハイブリッド式の加湿器を1日に8時間つかった場合の電気代と、1か月あたりの電気代は下記のとおりです。

<ハイブリッド式の加湿器を1日に8時間使用した場合の電気代>
0.122kWh×8h×31円/kWh=約30.26円

1日に8時間使用した場合の電気代は、約30.26円で、30日間使用した場合の電気代は907.8円となります。


加湿器のタイプ別の電気代を計算した結果、下記の順で電気代が高くなることがわかります。

気化式<超音波式<ハイブリッド式<スチーム式

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加湿器の電気代を節約するための方法は?

加湿器は、一度電源を入れたら長時間つかい続けることが多い電化製品です。そのため、製品選びやつかい方を次のように工夫することで、加湿器の電気代を安く抑えることができます。

建物や部屋の広さに合ったサイズを選ぶ

加湿器が加湿できる面積の目安は、日本電機工業会規格にもとづいて「適用床面積」として設定されています。製品に「◯ml/h」と表記されている数値が大きいほど加湿力が高く、広範囲に対応が可能です。

加湿器を選ぶ際は、建物や部屋の広さに合ったサイズかどうかを確認しましょう。スピーディーに加湿したい場合や、天井が高い部屋に置く場合は、適用床面積を上回るサイズの加湿器を選ぶのもおすすめです。

本体やフィルターをこまめに掃除する

加湿器のパフォーマンスを落とさず衛生的につかうためにも、定期的にフィルターやタンク内を掃除することも大切です。

加湿器は使用し続けるうちに本体やフィルターに汚れが溜まりやすく、水を使用するため、手入れをしないと雑菌も繁殖しやすくなりがちです。加湿器の種類や機種によって適切なお手入れの方法や頻度は異なるため、製品の取扱説明書を確認しましょう。

こまめにお手入れをしてパフォーマンスを落とさないことで効率良く加湿できるようになり、結果的に電気代の節約にもつながります。

電化製品の電気代を節約するポイントについて詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

電気代を節約するには?効果的な4つの方法を詳しく解説

近年値上げが続く電気代。節約を考える方に向けて、効率的な家電のつかい方や省エネ製品への買い替え、電力契約や生活スタイルの見直しなど、4つの節約方法を紹介します。

加湿器をつかうメリット

加湿器をつかうことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。具体的には、次のようなメリットが期待できます。

乾燥を防ぐ

風邪やインフルエンザなどのウイルスは、湿度が40%未満になると活発化します。また、人間の体は湿度が低くなると防御機能が低下し、活発化したウイルスが侵入しやすい状態になってしまいます。

そのため、加湿器によって湿度を40%以上に保つことは、風邪やインフルエンザといった感染対策に効果が期待できるでしょう。

室内が快適になる

室内で快適に過ごせるかどうかは、体感温度が大きく影響します。体感温度には実際の室温だけでなく湿度も関係するため、室温を調整しても寒さや暑さを感じる場合は、湿度が低いまたは高い可能性があるのです。

人が快適に過ごしやすい湿度は40~60%程度とされています。この湿度を保ちながら、空調の温度設定を低めに(または高めに)すると、快適に過ごしやすくなるのです。

静電気が発生しにくくなる

静電気は、湿度が低く空気が乾燥していると発生しやすくなります。室内を適度に加湿できていれば、静電気による不快感などを防ぐことにもつながるでしょう。

加湿器をつかうときの注意点

加湿器にはさまざまな効果が期待できます。しかし、使用する際には、次の2つのポイントに注意してください。

正しい置き場所を選ぶ

加湿器は部屋のどこに置くかによって、効率良く加湿できるかどうかが変わってきます。正しい置き場所と、置かないほうがよい場所を知っておきましょう。

<加湿器を置くのに適した場所>
・広い場所は部屋の中央

加湿器を置くのに適した場所 広い部屋の中央に置かれた加湿器

リビングやオフィスに加湿器を置く場合は、部屋の中央に設置するのがおすすめです。

室内を効率良く加湿するためには、加湿器から空気中に放出される水蒸気が空気に溶け込み、できるだけ部屋全体に行き渡る必要があります。加湿器を部屋の中央に置けば暖かい空気に水蒸気が溶け込み、全体に拡散されやすくなるのです。

・スペースが限られている場合はエアコンの吸入口の近く

エアコンの吸入口の近くに置かれた加湿器

家具の配置によっては、部屋の中央に加湿器を置くことが難しい場合もあるでしょう。そのような場合は、エアコンが空気を取り込む吸入口の近くに加湿器を置きます。

加湿器から放出された水蒸気を含んだ空気が効率良くエアコンに吸入されるようになり、エアコンを通して部屋全体に行き渡るようになります。

<加湿器を置かないほうがいい場所>
・部屋の出入口付近や換気扇の真下

部屋の入り口に置かれた加湿器は適していない

部屋の出入口や換気扇の真下は空気の出入りが激しい場所のため、そこに加湿器を置くと、加湿器から放出された水蒸気がすぐに外に出てしまい、水蒸気が部屋全体に拡散されにくくなります。

・断熱構造ではない窓の近く

窓の近くに置かれている加湿器は適していない

断熱構造ではない窓は、ほとんど外気温と同じ温度に冷えています。そのため、窓付近は空気が冷えやすくなります。そこに加湿器を置くと、加湿器から放出されて空気に溶け込んだ水蒸気がすぐに結露してしまうため、加湿器を置く場所としては不向きです。

・加湿器の水蒸気の吹き出し口が床から30cm以上低くなる場所

加湿器の水蒸気の吹き出し口が床から30cm以下の低いところは置き場所に適していない

暖かい空気は上へ行き、冷たい空気は下へ行く性質があります。加湿器の水蒸気の吹き出し口が床に近い高さにあると、冷たい空気の中に水蒸気が放出されてしまいます。冷やされた水蒸気は固まって結露となり、床が濡れてしまう上に部屋へ拡散されないため湿度も上がりません。

適用床面積に注意する

加湿器を選ぶ際や置く部屋を決めるときは、その加湿器の「適用床面積」に注意が必要です。加湿器は、その製品の加湿能力に応じて加湿可能な広さの目安が定められています。

適用床面積が部屋の広さよりも小さい加湿器を選ぶと、加湿器がフル稼働する時間も多くなることから、電気代が高くなってしまう可能性があります。部屋の広さに対して加湿能力が低いものは選ばないほうがいいでしょう。

なお、設置する部屋の広さよりも適用床面積が1クラス上の加湿器を選ぶと、電気代を安く抑えられることがあります。適用床面積の製品を標準モードで稼働させるよりも、1クラス上のサイズの製品をエコモードにして稼働させたほうが、消費電力が抑えられて省エネ効果を期待できるためです。

加湿器の電気代はつかい方や製品の選び方次第で節約できる

加湿器にはさまざまな種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。この違いは電気代にも影響するため、単に製品本体の安さや口コミだけで判断するのではなく、用途や置き場所なども考慮して選ぶことが大切です。

また、加湿器はつかい方次第で効率良く加湿できるかどうかや、電気代の節約効果も変わってきます。少しでも電気代を抑えたいという人は、加湿器の使用方法を見直してみてはいかがでしょうか。

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  • 2023年11月1日時点の情報です。
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