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オイルヒーターの電気代は暖房器具の中でも高い?比較して解説!

オイルヒーターは、空気を乾燥させることなく部屋を暖めることができ、本体の表面温度は50~80℃とやけどの心配も少ないため、安全性の高い暖房器具としてお子さんや高齢者のいるご家庭に人気があります。一方で、「オイルヒーターは電気代が高い」という声も聞かれますが、実際の電気代はどれくらいかかるのでしょうか。
そこで本記事では、オイルヒーターの仕組みや、知っておきたいメリット・デメリットとともに、電気代の目安について解説します。ほかの暖房器具と比較しながら、本当にオイルヒーターの電気代が高いのかどうか見ていきましょう。さらに、オイルヒーターの効果的なつかい方についてもご紹介します。
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オイルヒーターとは?
オイルヒーターとはどのような暖房器具なのでしょうか。改めてその仕組みや、オイルレスヒーターとの違いについて見ていきましょう。
オイルヒーターの仕組み
オイルヒーターは、電気を動力とする暖房器具で、機械内部のオイルを電気で加熱して循環させ、フィン(放熱板)による放熱でじんわりと空気を暖める仕組みとなっています。
オイルヒーターの表面から放出される暖かい空気と室内の空気の温度差によって空気の対流が生まれ、部屋全体が暖められるのです。
このため、熱風が生じることで乾燥が気になるファンヒーターや、部屋の一部しか暖められない電気ストーブと比べて、オイルヒーターは空気を乾燥させずに部屋全体を暖めることができます。
オイルヒーターとオイルレスヒーターの違い
オイルヒーターと見た目は似ている、オイルレスヒーター(オイルフリーヒーター)もあります。こちらはオイルをつかわずに部屋を暖められる暖房器具です。
従来のオイルヒーターがオイルを加熱するのに対して、オイルレスヒーターは、機械内部のアルミやシーズヒーターを利用して空気を暖め、上部に放出します。
空気が乾燥しにくい、静音性が高いといったオイルヒーターならではのメリットはそのままに、オイルレスタイプはよりスピーディーに部屋を暖められることや、軽量化も実現。機内に取り込んだ空気自体を直接暖める仕組みとなっているため、オイルヒーターよりも時間がかからず部屋を暖めることが可能です。
オイルヒーターの使用メリット・デメリットとは?
続いては、オイルヒーターを使用するメリットとデメリットについても知っておきましょう。ほかの暖房器具と比較しながらご紹介します。
オイルヒーターのメリット

オイルヒーターはなぜ、ご家庭で人気の暖房器具なのでしょうか。主なメリットには下記のようなものがあります。
・安全性が高い
灯油を燃焼させて熱を発する石油ファンヒーターや、ヒーターにふれるとやけどするリスクがあるほど高熱になる電気ストーブと比べると、オイルヒーターは火事やケガのリスクが低いというメリットがあります。オイルヒーターの表面温度は50~80℃程度と、ほかの暖房器具と比較しても低いものです。誤ってふれたとしても、数秒程度であれば大きなやけどやケガを負う可能性は低いでしょう。
また、使用中のオイルヒーターを倒してしまっても、火がすぐに広がる心配もありません。一般的な製品には安全装置が搭載されているため、倒れた場合は自動的に電源がオフになります。さらに、オイルヒーターの中にはお子さまがスイッチを押せないように、チャイルドロック機能付きの製品も登場しています。
オイルヒーターは安全性の高い要素や機能が充実しているため、幼いお子さまや高齢者のいるご家庭でも安心してつかいやすい点が魅力といえるでしょう。
・部屋の空気を汚さない
オイルヒーターはエアコンのように送風することなく室内を暖められるため、乾燥しにくいというメリットがあります。また、送風によって室内のほこりや花粉が舞い上げられる心配もないため、アレルギー体質の人にもおすすめといえるでしょう。
さらに、オイルヒーターは、石油ストーブのように灯油を燃焼して暖めるわけでもないため、燃焼ガスが室内に充満する心配もありません。
・運転音が気にならない
暖房器具の中でも、特に熱風を吐き出すファンヒーターやエアコンは、運転音が気になりがちです。就寝時に暖房器具の運転音が気になって寝つきにくいという人もいるでしょう。
その点、オイルヒーターはファンが回る構造ではないため、静音性に優れているのも特徴です。つかい始めはパチパチとした音が出るものが一般的ですが、静音モード搭載のモデルも販売されています。
・掃除やメンテナンスがしやすい
オイルヒーターはお手入れが簡単で、布やハンディモップで放熱パネルの表面を軽く拭く程度で済みます。内部のオイルは交換したり補充したりする必要もないため、シーズンを通して手軽につかえる点も魅力です。
一方、本体に空気を取り込む仕組みとなっているファンヒーターやエアコンは、送風口やファンにほこりがたまりやすく、放置していると火災の原因につながるリスクもあるため、こまめな掃除が必要です。
オイルヒーターのデメリット
メリットの多いオイルヒーターですが、知っておきたい注意点もあります。主なデメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
・暖まるまでに時間がかかる
オイルヒーターは、ほかの暖房器具と比べると、部屋全体が暖まるまでに時間がかかる点にも注意しなければなりません。電源を入れてすぐに暖まるというよりは、徐々に部屋全体が暖かくなっていくので、部屋の広さや使用時の環境にもよりますが、全体が暖かいと感じるまでには電源を入れてから数十分程度かかることもあります。
・電気代がかかる
オイルヒーターは、ほかの暖房器具と比べて電気代が高い傾向があります。オイルヒーターはじんわり室内を暖める暖房器具です。使用中は600~1,500Wの消費電力を要し、長時間にわたって電源をつけていることも多いため、かなり負担に感じる人も多いようです。
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オイルヒーター使用時の電気代はいくらかかる?
ここからは、オイルヒーターの電気代について見ていきましょう。なお、電化製品の電気代は、次の計算式で算出できます。
<電化製品の電気代の計算式>
1時間あたりの消費電力量(kWh)=消費電力(kW)÷1,000×1時間(h)
電化製品の電気代(円)=1時間あたりの消費電力(kW)×稼働時間(h)×電力量料金単価(円/kWh)
一般的なオイルヒーターの消費電力は600~1,500Wです。この消費電力の場合、1時間あたりの電気代は次のように算出できます。
- 消費電力は、「デロンギのヒーター|ゼロ風暖房 デロンギ De'Longhi」内で公表されている数値を参照しています。
- 計算式は、電力量料金単価を31円/kWhで計算しています。
<オイルヒーターを1時間使用する場合の電気代>
600W÷1,000×1h×31円/kWh=18.6円
1,500W÷1,000×1h×31円/kWh=46.5円
では、1日に8時間使用すると仮定して計算すると、下記のようになります。
<オイルヒーターを1日8時間使用した場合の1か月の電気代>
18.6円×8h×30日=4,464円
46.5円×8h×30日=1万1,160円
冬は、オイルヒーターを毎日使用するという人も多いため、この時期は電気代が高いと感じてしまうこともあるでしょう。
オイルヒーターの電気代をほかの暖房器具と比較

オイルヒーターはほかの暖房器具に比べて、電気代はどの程度高くなるのでしょうか。ここでは、一般家庭で主に使用される暖房器具のうち、電気ストーブ、こたつ、エアコン、ホットカーペットの電気代と比較してみました。
■オイルヒーターとほかの暖房器具の電気代比較
暖房器具 | 出力ワット数 | 1時間あたりの電気代 |
---|---|---|
オイルヒーター | 600~1,500W | 約18.6~46.5円 |
電気ストーブ | 600~1,200W | 約18.6~37.2円 |
こたつ | 300~600W | 約9.3~18.6円 |
エアコン(8~12畳) | 800~900W | 約24.8~27.9円 |
ホットカーペット(2畳) | 500W | 約15.5円 |
- 消費電力は、「デロンギのヒーター|ゼロ風暖房 デロンギ De'Longhi」「Panasonic」「アイリスオーヤマ公式通販サイト アイリスプラザ」内で公表されている数値を参照しています。
今回比較した暖房器具を電気代の高い順に並べると、次のようになります。
オイルヒーター>電気ストーブ>エアコン>こたつ>ホットカーペット
電気代が最も安いホットカーペットと比べると、オイルヒーターの電気代は最大消費電力で使用した場合約3倍となるため、かなり高く感じる人もいるでしょう。
オイルヒーターの電気代を節約する方法は?

オイルヒーターは、ほかの暖房器具と比べると電気代が高いとはいえ、安全性に優れ、静かにつかえてお手入れも簡単といったメリットも多いため、できるだけ電気代を節約しながら活用していきたい人も多いもの。
オイルヒーターはつかい方を工夫することで消費電力を抑え、電気代を節約することが可能です。ここからは、オイルヒーターの電気代を抑えるための4つのポイントをご紹介します。
1 置き場所を工夫する
オイルヒーターで効率良く部屋を暖めるには、冷気が入り込みやすい場所に置き、冷気の発生を防ぐことです。オイルヒーターは強い熱気を発生させるのではなく、暖められた空気を緩やかに循環させることで室内の空気を暖めます。そのため、室内に冷えている場所があると、なかなか全体が暖かくなりにくいのです。
オイルヒーターは窓際やドア付近などの冷気が入り込みやすい場所に置くと効率的に部屋を暖められます。窓のない部屋だったり窓のそばに置けなかったりする場合は、室外に近い壁際に置くといいでしょう。
壁も外からの冷気が伝わりやすいため、近くにオイルヒーターを置くことで部屋全体が暖まりやすくなります。
2 設定温度を低くする
オイルヒーターの設定温度を低めに設定して、無駄な電力消費を防ぐことも節約のポイントです。オイルヒーターの設定温度は、暖房使用時のエアコンの設定温度よりも低く設定して問題ありません。リビングなら20~22℃、寝室なら16~18℃ほどでも暖かさを感じられます。反対に、エアコンと同じ設定温度では、時間が経つにつれて暑さを感じる可能性が高いです。
なお、自動出力調整機能を搭載したオイルヒーターなら、最大消費電力での運転時間を自動的に短くしながら、効率良く部屋全体を暖めることができます。
3 タイマー機能を活用する
オイルヒーターのタイマー機能を活用して、無駄な運転時間を発生させないことも大切です。就寝時や起床時のオンオフ設定はもちろん、外出予定時刻の30分~1時間前にオフにするように設定すると、無駄な電力消費を防げます。
オイルヒーターで部屋全体が暖まっている状態なら、外出する30分~1時間ほど前に本体の電源を切っても、暖かさは持続します。出掛ける際は早めに電源を切るようにして、電気代の節約につなげましょう。
4 気密性・密閉性の高い部屋でつかう
オイルヒーターは、頻繁にドアを開け閉めする部屋や、隙間風が気になる部屋には不向きの暖房器具です。暖気がドアの開閉や隙間から逃げてしまうことでなかなか部屋が暖まらず、消費電力ばかりが大きくなってしまうことも。そのため、オイルヒーターは気密性・密閉性の高い部屋での使用をおすすめします。
もし、オイルヒーターを使用してもなかなか部屋が暖まらないと感じる場合は、窓に断熱シートを貼ったり、断熱性に優れたカーテンを取り付けたりするのも暖かさを逃さない効果的な方法です。冷気の入り込む隙間をできるだけ減らすことで、オイルヒーターの熱が効率良く部屋全体に行き渡るようになります。
効果的な電気代の節約方法について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。

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オイルヒーターはつかい方を工夫すれば電気代を節約できる!
オイルヒーターは静音性が高く、部屋の空気がクリーンな状態のまま使用できるなど、メリットが豊富な暖房器具です。しかし、消費電力が大きいため、電気代はほかの暖房器具と比べても高くなる傾向があります。
今回ご紹介した節約方法を実践するなど、効率的に活用できるように心掛けてみてはいかがでしょうか。
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