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洗濯乾燥機の電気代は?浴室乾燥機との差や節約方法も紹介

洗濯から乾燥までこなせる洗濯乾燥機は、家事の手間を省けるため、あるととても便利なものです。しかし、「乾燥機を毎日つかっていると、電気代が高くならないかな?」と、コスト面が気になる人もいるのではないでしょうか。
実をいうと、洗濯乾燥機は製品のタイプによって電気代のかかり方が異なります。また、浴室乾燥機との違いも踏まえてから、導入を検討したいところです。
そこで本記事では、洗濯乾燥機の電気代について、その洗濯乾燥機のタイプ別に比較しながら解説します。また、浴室乾燥機との違いや、乾燥機を使用する際の電気代の節約方法についても見ていきましょう。
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洗濯乾燥機は、形や乾燥方法によって3つのタイプに分けられる
乾燥機能を搭載した洗濯機は、まず外見から「縦型」と「ドラム型」の2タイプに大きく分けられます。さらに、「ヒーター式」と「ヒートポンプ式」という乾燥方法によって、「縦型ヒーター式洗濯乾燥機」と「ドラム型ヒーター式洗濯乾燥機」「ドラム型ヒートポンプ式洗濯乾燥機」の3タイプに分かれます。
この3タイプの洗濯乾燥機について、それぞれの特徴を見ていきましょう。
縦型ヒーター式洗濯乾燥機:汚れは落ちやすいが、乾燥機能は今ひとつ

縦型ヒーター式洗濯乾燥機は、洗濯物同士をこすり合わせて洗うため、汚れが落ちやすい点がメリットです。洗濯槽に水をためて、水流を起こすことで衣類を洗浄します。
ただし、縦型ヒーター式洗濯乾燥機は、乾燥機能に関してはドラム型に劣るというデメリットがあります。縦型は衣類が縦に重なり合っている状態で乾燥させるため、衣類の量によってはほとんど乾かない場合も。
また、高温のヒーターで乾燥させるため、電気代も高くなる傾向があります。さらに、ヒーター式は乾燥中にしわになりやすいため、乾燥機能については違和感のある人もいるかもしれません。
ドラム型ヒーター式洗濯乾燥機:節水になり乾きやすいが、電気代が高くしわがつきやすい

ドラム型の洗濯乾燥機は縦型よりも少ない水で洗えるため、節水につながると人気が高まっています。
また、ドラム型は、洗濯槽の中で衣類を浮かべて下に落とす動きを繰り返すことで、洗濯物同士に隙間が生まれて温風が行き届きやすくなるため、乾燥機としての性能にも優れた製品が多くあります。
しかし、ドラム型ヒーター式洗濯乾燥機は、縦型ヒーター式と同様に高温のヒーターで乾燥させるため、衣類にしわがつきやすく、電気代が高くなりがちである点は変わりません。
ドラム型ヒートポンプ式洗濯乾燥機:節水効果が高い上、乾燥機能にも優れる
ドラム型ヒートポンプ式洗濯乾燥機は、ヒートポンプ技術で衣類を乾燥させるため、乾燥機として非常に優れています。
ヒートポンプとは、少ないエネルギーで空気中から熱を集めて大きな熱エネルギーにして利用する技術です。
ドラム型ヒートポンプ式洗濯乾燥機は低い温度でも乾燥が可能なため、ヒーター型に比べて衣類の傷みや縮みができにくいという特徴があります。
また、ヒートポンプ式はヒーター式に比べて電気代が安い傾向があり、乾燥時に冷却水もつかう必要がないため節水にもつながるでしょう。
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ヒーター式とヒートポンプ式の乾燥機の電気代の違いは?

洗濯乾燥機についている乾燥機はヒーター式とヒートポンプ式に分けられますが、電気代はどちらが安く抑えられるのでしょうか。実際の製品での比較と併せて見ていきましょう。
電気代はヒートポンプ式のほうが抑えられる
ヒーター式の乾燥機のほうが高温で乾燥させるため、ヒートポンプ式よりも電気代は高くなります。
ヒーター式の乾燥機は、衣類に100℃近くの熱風をあてて乾かし、洗濯機内への水蒸気の充満を防ぐため、冷却水で冷やして排水するという工程で乾燥させます。
また、乾燥時にも水をつかうことから、電気代だけでなく水道代もかかってしまいます。
一方、ヒートポンプ式の乾燥機は省エネ効果の高いヒートポンプ技術がつかわれているため、電気代が抑えられる傾向にあるのです。ヒートポンプ式の乾燥機は、空気中の熱エネルギーを利用して洗濯機内を除湿して、65℃前後の温風で衣類を乾かします。
また、ヒートポンプ式はヒーター式よりも洗濯機内の熱が上がりすぎないため、冷却水を使わずに済み、水道代も抑えられるでしょう。
ヒーター式とヒートポンプ式乾燥機の電気代を比較
ヒーター式とヒートポンプ式の洗濯乾燥機をつかう電気代は、1回あたりいくらくらいになるのでしょうか。
ここでは、パナソニックのドラム型ヒーター式洗濯乾燥機「NA-VG2700」と、ドラム型ヒートポンプ式洗濯乾燥機「NA-LX129B」を例に比較してみましょう。
これらの洗濯乾燥機の消費電力と1回あたりの電気代の目安は、次のとおりです。
なお、どちらも目安は、洗濯乾燥時の定格消費電力をつかって算出しています。定格消費電力とは、すべての機能を最大限に使用した場合に消費する電力量のことをいいます。
■パナソニックのヒーター式乾燥機とヒートポンプ式乾燥機の電気代比較
ドラム型ヒーター式洗濯乾燥機 NA-VG2700 |
ドラム型ヒートポンプ式洗濯乾燥機 NA-LX129B |
||
---|---|---|---|
消費電力量(定格洗濯乾燥時) | おまかせコース 約1,980Wh |
おまかせコース (標準乾燥) 約890Wh |
省エネコース 約620Wh |
1回あたりの電気代目安 | おまかせコース 約61.4円 |
おまかせコース (標準乾燥) 約27.6円 |
省エネコース 約19.2円 |
出典:パナソニック株式会社「ドラム式と縦型 乾燥機能の違い」を参照して作成
- 定格洗濯乾燥時の洗濯~乾燥1回の電気代(目安)を、電力料金目安単価31円/kWh(税込)(家電公取協調べ)で計算しています。なお、洗濯量として、NA-VG2700は5kg、NA-LX129Bは6kgで計算しています。
- 電気代は目安であり、衣類の状況や使用環境により増減します。
今回比較した製品では、ヒートポンプ式で標準乾燥した場合にはヒーター式よりも約34円、ヒートポンプ式で省エネコースを選択した場合はヒーター式よりも1回につき約42円もの差があり、いずれもヒートポンプ式のほうが電気代は安いことがわかります。
1か月間で乾燥機を20回つかうとすると、約680~840円、ヒートポンプ式のほうが洗濯量が多いにもかかわらずヒーター式よりもお得ということになります。
洗濯乾燥機と浴室乾燥機は、電気代はどちらがかかる?メリット・デメリットで比較

乾燥機と聞くと、浴室乾燥機をイメージする人もいるのではないでしょうか。洗濯乾燥機と浴室乾燥機は特徴が大きく異なり、電気代の目安も変わってきます。
そこで、洗濯乾燥機と浴室乾燥機のメリットとデメリットを比較してみましょう。
洗濯乾燥機のメリット
浴室乾燥機と比較した際の洗濯乾燥機のメリットは、次のとおりです。乾燥機選びの選考にしてください。
・洗濯の手間を減らせる
洗濯乾燥機ならではのメリットとして、洗濯物を取り出して干したり、取り込んだりする工程を省略できることが挙げられます。
浴室乾燥機を使う場合は、一度洗濯機から衣類を取り出して干すという作業が必要なため、面倒に感じてしまう人もいるかもしれません。洗濯乾燥機なら、乾いた衣類を取り出してたたむだけで洗濯作業が完了します。
・浴室乾燥機よりも電気代が安い
洗濯乾燥機は、浴室乾燥機よりも電気代が安く済みます。先程の洗濯乾燥機と同じパナソニックの浴室乾燥機「FY-13UG7E」を例に、消費電力と電気代を見てみましょう。
浴室乾燥機の自動乾燥にかかる消費電力は約1,250Wで、時期や運転パターンにもよりますが、1回あたりの電気代の目安は88~102円です。対して、洗濯乾燥機の1回あたりの電気代は約19.2~61.4円程度であるため、電気代を節約したい人には洗濯乾燥機が向いているといえます。
洗濯乾燥機のデメリット
洗濯乾燥機には、洗濯の手間を減らせることや電気代が安いといったメリットがあることがわかりました。一方、下記のようなデメリットもあるため、注意が必要です。
・衣類の中には洗濯乾燥機がつかえないものがある
洗濯乾燥機のデメリットとしては、衣類の素材によっては乾燥機では乾かすことのできないものや、使用を避けたほうがいいものもあることが挙げられます。乾燥機能の使用がNGの衣類を誤って乾燥してしまわないよう、初めて洗濯乾燥機に入れる衣類は、洗濯表示を確認しておくことが大切です。
また、コットンやリネン、レーヨンなどの素材は特にしわになりやすいため、乾燥機の使用がNGではない場合でも、自分で干したほうが良いケースもあります。
浴室乾燥機のメリット
浴室乾燥機のメリットは、次のとおりです。洗濯乾燥機にはない特徴を把握して、つかい方を工夫してみましょう。
・しわになりにくい
浴室乾燥機は、衣類にしわを作らず乾燥させられることがメリットです。
浴室に備え付けられた物干しに、ハンガーに掛けた衣類を吊るして乾かすため、衣類の形を整えながら干せば、アイロンがいらないほどきれいな状態で乾かすことができます。
・浴室内のカビを抑える効果が期待できる
浴室乾燥機をつかうと浴室内を除湿できるため、カビの繁殖を抑える効果も期待できます。
定期的に浴室全体をしっかり乾燥させれば、ひどいカビ汚れに悩まされるリスクを大きく減らすことができるでしょう。
浴室の乾燥に使用する場合は、1~2時間が目安です。
浴室乾燥機のデメリット
洗濯乾燥機よりも、乾かしたときの状態がきれいに仕上がる浴室乾燥機。反対に、デメリットもありますので、しっかり確認しておきましょう。
・洗濯乾燥機よりも電気代が高い
洗濯乾燥機の項でも解説したように、電気代は浴室乾燥機のほうが高くなります。
浴室乾燥機1回あたりの電気代の目安は88~102円であるのに対し、洗濯乾燥機は約19.2~61.4円程度です。浴室乾燥機の電気代は、洗濯乾燥機よりも割高なことがわかります。
浴室乾燥機の電気代について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

浴室乾燥機の電気代はいくら?洗濯乾燥機との違いや節約術も紹介
洗濯乾燥機と比べて、浴室乾燥機の電気代はどのくらいかかるのでしょうか。電気代の計算式や、浴室乾燥機の電気代を節約する8つの方法を紹介します。
洗濯乾燥機の電気代を節約する5つのポイント

続いては、洗濯乾燥機の電気代の節約方法を6つご紹介します。洗濯乾燥機をつかうと、確かに自然乾燥させるよりも電気代はかかります。しかし、乾燥機のつかい方を工夫したり、電気料金のプランを見直したりすれば、節約しながら洗濯の手間を減らすこともできるでしょう。
1 一度に乾燥させる量を減らす
一度に乾燥させる量が多すぎるとしっかり乾かず、再び乾燥し直す必要が出てきたり、生乾きやしわの原因になったりします。
一度に洗濯乾燥機にかけられない量の衣類を洗濯する際には、分けて洗うか脱水後に取り出して自然乾燥させることで、乾燥させる量を減らすようにしましょう。
2 十分に脱水してから乾燥させる
洗濯乾燥機にかける前に、洗った洗濯物はしっかり脱水させましょう。乾燥機の稼働時間が減り、電気代も抑えられるためです。
十分に脱水していないまま乾燥させようとすると、通常よりも乾燥に時間がかかってしまうことがあり、消費電力が増えるとともに電気代もかさんでしまいます。
3 こまめにメンテナンスする
洗濯乾燥機をこまめに手入れすることも大切です。特に、浴室乾燥機は、定期的にフィルターの掃除をしなければ、効率良く乾燥できなくなってしまいます。
フィルターをお手入れする際は、乾燥機から取り外して表面のほこりやゴミを除去してから、水洗いして乾かします。2週間に1回程度を目安にお手入れして、常にフィルターがきれいな状態を保ちましょう。
4 夜間に乾かす
夜間使用料金が安くなる電気料金プランで契約している場合には、夜間に洗濯乾燥機をつかいましょう。
一般的な乾燥機の稼働時間は3~4時間のため、夜寝ているあいだに乾燥まで終わらせておけば、家事の効率化にもつながります。
5 契約先の電力会社やプランを見直す
今よりも電気料金の安い電力会社やプランが見つかれば、洗濯乾燥機だけでなく、電化製品全体にかかる電気代を抑えることができるはずです。
価格やプランは電力会社によってさまざまであるため、気になる電力会社の公式サイトで料金をシミュレーションしてみましょう。
その際、複数の電力会社やプランでシミュレーションすることがポイントです。いくつかの会社やプランを比較検討することで、自分の家やライフスタイルにぴったりの契約内容を判断しやすくなります。
また、日中にほとんど家にいない人や夜間に電化製品を多くつかう人は、夜間の電気使用料金が安くなるプランに切り替えるのもおすすめです。
乾燥機は、選び方とつかい方次第で節電につながる!

乾燥機は頻繁に使用したり乾燥の効率を下げるつかい方をしたりすると、確かに電気代はかさみます。しかし、今回ご紹介したように、電気代を抑えられるタイプの乾燥機を選んだりつかい方を工夫したりすれば、節約しつつ便利につかうことができるでしょう。
併せて、契約先の電力会社やプランを切り替えることで、電気代全体を節約できる可能性もあります。電化製品のつかい方やライフスタイルに合った契約内容となるよう、見直すこともおすすめです。
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