従量電灯Bとは?一人暮らしに必要なアンペア数を徹底解説

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電力会社が提供するプランの1つに「従量電灯B」があります。名前は聞いたことがあっても、具体的にどういうものか知らない方も多いのではないでしょうか。電気の料金プランは日々の家計に直結するため、概要を把握しておくことが大切です。

この記事では、従量電灯Bの概要について解説します。加えて一人暮らしに必要なアンペア数や節電方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

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目次

従量電灯Bとは?

各電力会社が提供するプランにはさまざまな種類がありますが、その1つに挙げられるのが「従量電灯B」です。まずは、従量電灯Bの概要や電力会社別の基本料金について解説します。

従量電灯Bの概要

従量電灯Bの概要は、各電力会社によって異なります。東京電力・東北電力・九州電力の場合、従量電灯Bは一般家庭に向けたプランです。契約電流は、10A・15A・20A・30A・40A・50Aのなかから選択できます。

関西電力と中国電力における従量電灯Bは、電気を多く使う一般家庭や飲食店、商店、事務所などに向けたプランです。電灯または小型機器を利用しており、契約容量が6kVA以上かつ原則50kVA未満の個人や団体を対象としています。

なお、契約容量とは契約上使用可能な電気の最大容量(kVA)のことです。電力の使用者が保有するすべての設備容量(負荷設備)または主開閉器から算定します。

【大手電力会社別】従量電灯Bの基本料金

大手電力会社(東京電力、東北電力、九州電力、関西電力、中国電力)の従量電灯Bにおける基本料金は、以下のとおりです。

【東京電力・東北電力・九州電力】

電力会社 契約電流 単位 料金(税込)
東京電力 10A 1契約 311円75銭
15A 467円63銭
20A 623円50銭
30A 935円25銭
40A 1,247円00銭
50A 1,558円75銭
60A 1,870円50銭
東北電力 10A 1契約 369円60銭
15A 554円40銭
20A 739円20銭
30A 1,108円80銭
40A 1,478円40銭
50A 1,848円00銭
60A 2,217円60銭
九州電力 10A 1契約 316円24銭
15A 474円36銭
20A 632円48銭
30A 948円72銭
40A 1,264円96銭
50A 1,581円20銭
60A 1,897円44銭

【関西電力・中国電力】

電力会社 単位 料金
関西電力 1kVA 447円21銭
中国電力 1kVA 447円97銭

一人暮らしに必要なアンペア数はどのくらい?

電力会社と契約する際に「一人暮らしでは、どの程度のアンペア数がよいか」と迷う方は多いでしょう。ここからは、一人暮らしに適したアンペアについて詳しく解説します。

そもそもアンペア数とは?

アンペアとは、一度に流れる電気の量を表した単位のことです。電力会社のプランにおいては、一度に使用できる電気量の上限を示します。アンペア数が増えれば、一度に使える電気量も増えるのが基本です。また、契約したアンペア数以上の電力を使用することはできず、上限を超えた場合はブレーカーが落ちます。

契約するアンペア数を低くすれば電気料金は安くなりますが、ライフスタイルに見合わないアンペア数だと頻繁にブレーカーが落ちて日常生活に支障をきたしかねません。そのため、電力会社と契約する際はライフスタイルに合わせてプランを決めることが大切です。

一人暮らしの場合は、一般的に20A〜30Aがちょうどよいとされています。以下にシーン別におすすめのアンペア数を紹介するため、参考にしてください。

常時動いている家電が少ない場合は20Aがおすすめ

「常に稼働している家電製品が少ない」「消費電力の大きな家電製品を同時に使用しない」といった場合は20Aでも問題ありません。

一般的に、冷蔵庫や照明器具など常に使用することの多い家電と比べて、電子レンジ、炊飯器、オーブン、食器洗い洗浄機、エアコン、テレビなど一時的に使用する家電は消費電力が高くなります。

たとえば頻繁に料理をする人の場合、電子レンジや炊飯器、IHクッキングヒーターなどを同時に利用すると、20Aではブレーカーが落ちる可能性があるでしょう。一方で、電子レンジや炊飯器などを同時に使うことがほとんどない方であれば、20Aでも生活に支障をきたすことなく電気を利用できると考えられます。

消費電力が大きい家電を同時に利用する場合は30Aがおすすめ

前述のとおり、電子レンジや炊飯器、オーブンなどの一時的に使用する電化製品は、消費電力が大きいといわれています。こうした家電を同時に利用することが多い方には、30Aがおすすめです。

ただし、30Aに設定しても複数の電化製品を同時に利用するとブレーカーが落ちる可能性があります。30Aで契約する際も、電化製品を使う時間帯をわけるなど工夫することで、より快適に暮らせるでしょう。

アンペア数を確かめる方法とは?

自分の暮らしにぴったりな電気プランを選ぶには、適切なアンペア数を把握することが大切です。続いては、アンペア数の確認方法について具体的に解説します。

契約中のアンペア数の確認方法

契約中のアンペアは、分電盤や検針票から確認できます。

・分電盤
分電盤とは、電力会社から送られてきた電気を屋内の配線に分配する設備のことです。勝手口や玄関、脱衣所などの壁面に取り付けられていることがよくあります。アンペアブレーカーの部分に数字または色で契約中のアンペアが表示されているため、確認してみましょう。

・検針票
検針票とは、電力会社から毎月送付される電気料金の明細書のことです。表題に「電気ご使用量のお知らせ」と記されています。一般的に、電気使用量の下部に「ご契約 ◯A」などと記載されているため、アンペア数を確認してみてください。

近年は、ペーパーレスの流れを受けてアプリやWebサイトで検針票をチェックできる場合もあります。どのような形態で検針票を受領しているか確認しておきましょう。

自身の一人暮らしに必要なアンペア数の確認方法

適切なアンペア数を決めるには、自分が普段から使用している電化製品のアンペア数を確認する必要があります。電化製品にアンペア数の記載がなく、ワット(W)のみ記されている場合は、以下の計算式で算出してください。

W(消費電力)÷V(電圧)=A(アンペア)

ワット(W)とは、電化製品を稼働させるために必要な電気エネルギーのことです。ボルト(V)は「電圧」のことを指し、電気を押し出す大きさを表します。一般家庭用の電圧は100Vが多いため、100W=約1Aと考えてもよいでしょう。

主な家電製品のアンペア数の目安は、以下のとおりです。

家電 アンペア
エアコン(10畳用) 冷房:5.8A(立ち上がり時:14A)
暖房:6.6A(立ち上がり時:20A)
冷蔵庫(450L) 2.5A
電気カーペット(3畳用) 1/2面:4A
全面:8A
電子レンジ(30Lクラス) 15A
IHジャー炊飯器(5.5合) 13A
IHクッキングヒーター(200V) 20A~30A
食器洗い乾燥機(100V卓上タイプ) 13A
テレビ 液晶42型:2.1A
プラズマ42型:4.9A
掃除機 弱:2A
強:10A
アイロン 14A
ヘアドライヤー 12A
ドラム式洗濯乾燥機(容量9kg) 洗濯時:2A
乾燥時:13A

家電のアンペア数を調べたら、それぞれを同時に使用する場面をイメージしてみてください。今回は、上記アンペア数をもとに想定されるケースを紹介します。

たとえば、20Aで契約したケースを考えてみましょう。冷蔵庫(2.5A)とエアコンの冷房(5.8A)を稼働させているなかでヘアドライヤー(12A)を利用すると合計20.3Aとなり、上限オーバーでブレーカーが落ちます。このような場合が多いと想定されるのであれば、30Aを契約するのがおすすめです。

30Aを契約した場合も、冷蔵庫(2.5A)を稼働中に電子レンジ(15A)とIHジャー炊飯器(13A)を稼働すると合計30.5Aになり、上限を超えます。使用している家電によってアンペア数は変わりますが、30Aでも消費電力の大きい電化製品を同時利用する際には注意が必要です。

このように、アンペア数のイメージがつけば自分の生活にふさわしい契約プランを選べるようになります。手持ちの電化製品を確認し、アンペアを算出してみてください。

アンペア数が一人暮らしに適切でないとどうなる?

適切なアンペア数を選ばないと、生活のさまざまな面で問題が生じやすくなります。こちらでは不適切なアンペア数を選んだ場合の問題点を紹介しますので、参考にしてみてください。

基本料金が高額になる

アンペア制を採用した電気プランの場合、基本料金はアンペア数ごとに決まります。アンペアの数値が高いほど基本料金は上がるため、必要以上のアンペア数を選ぶと割高な電気料金を支払うことになるでしょう。

たとえば東京電力の場合、20Aと30Aでは基本料金に311円75銭の差があります。1年(12か月)に換算した場合の差額は、3,741円です。一人暮らしの生活に必要なアンペア数が20Aなのであれば、30Aで契約したままだと無駄なお金を使うことになります。普段使用している電化製品のアンペア数を確認し、基本料金が高額にならないようプランの見直しを検討してみてください。

ブレーカーが落ちやすくなる

普段使用する電気量より少ないアンペア数で契約をすると、家電製品を利用した際にブレーカーが落ちやすくなり、日常生活に支障をきたす可能性があります。

ブレーカーが落ちることが多いと感じる場合は、現在使用している電気量と契約したアンペア数が見合っていないサインです。電化製品のアンペアを確認し、適切なアンペア数になるよう契約を見直しましょう。また、家電製品を同時に利用しないようにするなどの工夫も重要です。

一人暮らしの電気代を抑えるための節電方法

アンペア数を上げると基本料金も上がってしまうため、ブレーカーを落とさず快適に暮らすには節電を取り入れることも大切です。こちらでは、一人暮らしにおすすめの節電方法について解説します。

今すぐできる節電方法

エアコンや冷蔵庫、照明など、普段利用している電化製品の使い方を工夫すれば節電につながります。電化製品別に具体的な節電方法を確認しましょう。

・エアコン
エアコンは稼働時に多くの電気を必要とするため、短時間の外出でこまめにON・OFFを繰り返すと想定以上の電気量になる可能性があります。1時間未満の外出であれば、つけっぱなしの方が節電になるでしょう。ただし、1時間以上外出する場合はスイッチをOFFにしてください。

エアコンを使用する際は、サーキュレーターを併用するのも重要なポイントです。サーキュレーターで室内の空気を循環させることで、エアコンで温度調節した空気が部屋全体に行き渡り、節電効果を期待できます。

また、エアコンの温度設定を見直すのもよいでしょう。節電をするなら、冷房は28℃、暖房は20℃を目安にするのがおすすめです。

・冷蔵庫
冷蔵庫を頻繁に開閉すると庫内の温度が上がり、再び冷やすために電気を消費することになります。また、食料品を詰め込みすぎると冷気の流れが滞り、庫内が冷えづらくなる点にも注意してください。

まずは、冷蔵庫内を整理して何がどこにあるのか把握することが大切です。庫内のものをすぐに取り出せれば、何度も扉を開閉したり、扉を開きっぱなしにしたりすることを防げます。余計なものを捨てることで冷気のとおりもスムーズなるでしょう。また、空気が冷たくなる冬は、冷蔵庫の設定温度を「弱」に設定するのも1つの方法です。

・調理家電
ポットや炊飯器などの保温機能は、想像以上に消費電力が大きいといわれています。「お湯は保温効果のあるポットに入れる」「炊飯器の保温はタイマー機能を活用する」といった対策を取るのがおすすめです。また、何食か分のご飯をまとめて一度に炊き、すぐに冷凍保存しておけば、炊飯時と保温時の電気代を節約できます。

・照明
昼間は太陽の光を取り込んで、照明を使わないようにしましょう。夜間も使用していない部屋の照明を消しておくと節電につながります。

部屋全体の照明をLEDに交換するのも効果的な方法です。白熱電球や蛍光灯と比べて初期費用はかかりますが、電気代は節約できます。また、LEDは寿命が長いため長期的に活用できるのも大きなメリットです。現在使用している照明の寿命が訪れた際は、LEDへの取り替えを検討してみてください。

・トイレ
暖房機能がついたトイレを使用している場合は、こまめに蓋を閉めると暖気が逃げづらくなります。また便座が温まりやすい夏場は、暖房機能をOFFにするのもおすすめです。暖房やウォシュレットの設定温度を下げるのも節電につながるでしょう。

手間はかかるものの効果的な節電方法

手間がかかる一方で、大きな効果を期待できる節電方法もあります。ただし、いずれの方法も事前の確認やリサーチが必要なため、よく検討してから取り入れましょう。

・電化製品の見直し
節電性能が低い電化製品を買い替えることで、電気代を節約できる可能性があります。エアコンや冷蔵庫など、日常で頻繁に使用する家電には節電を意識した製品が多く出ているため、チェックしてみてください。

電気代と比べてガス代の方がリーズナブルな地域に住んでいる場合は、IHクッキングヒーターからガス調理器に切り替える方法もあります。ただし、電化製品の買い替えには初期投資が必要です。現在使用している電化製品が古くなったり壊れたりしたタイミングで、節電製品への買い替えを検討するとよいでしょう。

・アンペア数の見直し
アンペア制の電気プランでは、アンペア数で基本料金が決まります。現在使用している電気量と契約中のアンペア数のバランスが取れているか確認し、必要以上のアンペア数である場合は見直しをしましょう。ただし、アンペア数を下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなる可能性があるため注意してください。

賃貸物件でアンペア数を変更する際は、管理会社や大家の許可が必要です。賃貸住宅によっては利用できる電気容量が制限されていたり、大がかりな工事が必要となったりしてアンペア数の変更が許可されないことがあります。

また、退去時の原状回復でもとのアンペア契約に戻すよう要求される場合もあるでしょう。事前に確認を取った上でアンペア数の見直しをしてください。

・電力会社の見直し
電力会社を見直すことで、電気料金を下げられることがあります。近年は、新電力と呼ばれる新しい電力会社が続々と出てきており、お得なプランを展開しているためチェックしてみるのもよいでしょう。料金プランや契約内容をよく確認し、自分のライフスタイルに合った会社を選んでみてください。

一人暮らしの電気代は平均いくら?高くなる時期と節約方法を解説

一人暮らしの場合の電気代の平均額はいくらなのか、シーズンや地域別のデータを紹介します。また、電気代の算出方法や、効果的な節電・節約の方法を解説します。

まとめ

従量電灯Bの内容は各電力会社によって異なり、東京電力・東北電力・九州電力では一般家庭のお客さまに向けたプランとして提供されています。一方、関西電力と中国電力における従量電灯Bは、電気を多く使う一般家庭や飲食店、商店、事務所などに向けたプランです。各電力会社によって基本料金が異なるため、事前に確認しておく必要があります。

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