大学生の一人暮らしに必要な初期費用とは？抑えるポイントについても解説

大学生活のはじまりとともに一人暮らしを検討している人も多いのではないでしょうか。新生活への期待と同時に、初期費用に戸惑う人もいるでしょう。一体いくら必要なのか、どのように準備すればよいのか悩んでしまうかもしれません。

そこでこの記事では、大学生の一人暮らしに必要な初期費用の内訳と、費用を抑えるポイントを解説します。さらに、毎月の生活費を節約する方法についても触れるため、これから一人暮らしを検討している大学生はぜひ参考にしてください。

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大学生の一人暮らしの初期費用には何がある？

一人暮らしをはじめるにあたり、さまざまな初期費用が必要です。ここでは、主な費用の種類と概要を解説します。これらの費用を事前に把握し、準備することで、スムーズな新生活のスタートを切れるでしょう。

住まいを借りるための費用

一人暮らしの住まいを借りる際には、さまざまな初期費用が発生します。物件によって金額や必要な費用の種類は異なるため、契約前に確認しましょう。以下に、主な費用と相場を表にまとめました。

敷金

敷金とは、賃貸物件を借りる際に大家に預ける一時的な保証金です。主に、家賃の滞納や退去時の部屋の原状回復に使われることが一般的です。敷金の相場は、家賃の0~2か月分程度です。退去時には、部屋の状態が良好であれば敷金が返還されます。しかし、家賃の滞納があったり、部屋に損傷があったりする場合、敷金から差し引かれることもあるでしょう。

敷金は、入居者と大家の双方を保護する役割を果たしており、トラブルを未然に防ぐために必要といえるでしょう。契約前に敷金の取扱いや返還条件についてよく確認し、契約書に明記された条件を理解することが重要になります。

礼金

礼金は、賃貸契約において部屋を貸してくれる大家に対して支払う金銭です。礼金の相場は、家賃の0〜2か月分程度であり、地域や物件によって異なります。

近年では、礼金が不要な物件も増えてきているため、物件を探す際には礼金の有無を確認しておくとよいでしょう。

仲介手数料

仲介手数料は、物件を紹介してくれた不動産会社に支払う報酬です。通常、家賃の0.5〜1か月分程度を支払います。この費用には、物件の案内や契約手続きのサポートなど、不動産会社が提供するサービスの対価が含まれています。

ただし、インターネットで直接申込める物件の場合は、仲介手数料が不要なケースもあります。物件探しの方法によっては、仲介手数料を節約できる可能性があるため、さまざまな選択肢を検討してみるのもよいでしょう。

前家賃

前家賃とは、賃貸物件に入居する際に、家賃を事前に支払う費用です。通常、前家賃は、入居予定月の前月末までに支払う必要があります。たとえば、4月1日に入居する場合、3月中に4月分の家賃を支払います。前月までに支払われることで、大家は家賃の未収リスクを軽減できます。

一方、入居者側にとっては、初期費用の一部として前家賃を準備する必要があり、予算計画を立てる際に考慮しておくべきです。契約時には前家賃の取扱いや支払い時期について、しっかりと確認しておきましょう。

日割り家賃

日割り家賃は、月の途中から物件に入居する際に発生する費用で、入居日~月末までの期間に応じた家賃を支払う仕組みです。たとえば、4月10日から入居する場合、4月は20日分の家賃を支払うことになります。

計算方法は、月額の家賃をその月の日数で割り、実際の入居日数を掛けて算出します。日割り家賃の計算方法は物件によって異なることがあるため、契約時に確認しておきましょう。

火災保険料

火災保険は、賃貸物件での生活において欠かせない安全対策の一つです。火災保険は、火災や水漏れ、盗難などの予期しないトラブルに対応するための備えとして支払います。

保険の加入期間は通常1年から2年で、保険料の相場は年間で1〜2万円程度です。各保険会社によって補償範囲や条件が異なるため、契約前に比較検討することが重要です。火災保険に加入しておけば、予期しない事態による経済的負担を軽減できるでしょう。

また、賃貸契約の多くでは火災保険への加入が必須となっており、契約条件として含まれていることが一般的です。そのため、火災保険料は一人暮らしをはじめる際に必須の費用として計画しておくべきです。

保証料

保証料は、賃貸契約を結ぶ際、保証会社との契約に必要な費用です。特に東京都内では、保証会社の利用が一般的で、入居者が家賃の支払いに滞納があった場合、保証会社が代わりに家賃を立て替えて支払います。

保証料の額は通常、家賃の半月分から1か月分程度が初回に必要となり、その後は年間で少額の更新料が発生する場合が多いです。

鍵の交換費用

鍵の交換費用は、新しく部屋に入居する際に重要な安全対策の一つです。前の入居者が使用していた鍵を新しいものに取り替えることで、セキュリティを向上できます。鍵の交換費用は1~2万円程度かかるのが一般的です。金額は、鍵の種類や複製する本数によって変わってきます。

昨今では、ICカードキーやスマートロックなど、高機能な鍵システムを採用する物件も増加しました。鍵の交換は、あんしんして新生活をはじめるための重要な投資と考えるとよいでしょう。

室内消毒費用やクリーニング費用

室内消毒費用やクリーニング費用は、新しい入居者のために部屋を清潔に保つための重要な費用です。不動産会社によって、費用の名目や内訳は異なる場合がありますが、一般的に1~2万円程度かかります。

室内消毒費用・クリーニング費用には、床や壁のクリーニング、エアコンの洗浄、浴室やキッチンの消毒などが含まれることが多いです。近年では、新型コロナウイルス対策として、より徹底した消毒作業が行われる傾向にあります。

こうした作業により、衛生的で快適な住環境が整えられ、新しい入居者があんしんして生活をはじめられるようになります。清潔な部屋で新生活をスタートできる点を考えると、必要な費用だといえるでしょう。

引越し業者への依頼費用

引越し業者への依頼費用は、新生活をはじめる際の大きな出費の一つです。依頼費用は、引越しの距離、荷物の量、引越し時期、サービスの内容によって大きく変わります。一般的に、数キロ~200キロ程度の引越しであれば4~8万円程度、200キロ以上の場合は10万円以上の費用がかかります。

さらに2月~4月の繁忙期では、料金が割高になる傾向があるため、可能であれば時期をずらすことで費用を抑えられるでしょう。また、複数の引越し業者から見積もりを取ることで、より安価なプランを見つけられる可能性があります。梱包や荷解きを自分で行うことで費用を抑えられる場合もあるでしょう。

家具・家電・生活用品の費用

はじめての一人暮らしでは、家具や家電、生活用品を一から揃える必要があります。こうした費用は、個人の生活スタイルや予算によって大きく異なりますが、最低限必要なものを揃えるだけでも15〜25万円程度かかることがあります。

主な出費としては、ベッド、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、照明器具などが挙げられます。加えて、食器類、調理器具、掃除用具、寝具なども必要です。初期費用を抑えるために、中古品を利用したり、親族から不要なものをもらったりするのも検討してみるとよいでしょう。

大学生の一人暮らしの初期費用を抑えるコツ

一人暮らしの初期費用は、工夫次第で大幅に抑えることが可能です。ここでは、初期費用を節約するための具体的な方法をいくつか紹介します。

フリーレント物件や敷金・礼金がない物件を選ぶ

初期費用を抑える効果的な方法の一つが、フリーレント物件や敷金・礼金なしの物件を選ぶことです。フリーレント物件とは、契約開始から一定期間、家賃が無料になる特典がついた物件を指します。通常1〜3か月程度の期間が設定されており、その間の家賃がかかりません。そのため、引越しの初期費用を大幅に抑えられるでしょう。ただし、フリーレント物件の場合、家賃が高めに設定されていることもあるため、長期的な視点で総合的に判断することが大切です。

一方で、敷金・礼金なしの物件もあります。敷金・礼金なしの物件を選ぶことで、入居時の大きな出費を避けられるでしょう。一人暮らしの物件を探す際には、こうした条件にも注目し、自分に合った物件を見つけることをおすすめします。

家族や友人に引越しを手伝ってもらう

引越し業者に依頼する代わりに、家族や友人に手伝ってもらうことで、引越し業者への依頼費用を削減できます。また、引越し当日だけでなく、荷造りや荷解きの手伝いをお願いするのもよいでしょう。

ただし、荷物が多いと手伝ってくれる人の負担が大きいため、家族や友人に手伝ってもらうことは荷物が比較的少ない学生の引越しに特に適していえます。

手伝ってもらったあとは、感謝の気持ちを込めて食事をごちそうしたり、小さなプレゼントを用意したりするとよいかもしれません。

家具や家電は徐々に買い足していく

初期費用を抑えるためには、家具や家電を一度にすべて揃えるのではなく、徐々に買い足していくのも効果的です。最初は生活に最低限必要なものだけを購入し、その後、必要に応じて順次追加していくのがよいでしょう。

たとえば、ベッド（または布団）、カーテン、照明器具などは入居時に必須です。一方で、テレビやソファーなどは必需品ではないため、しばらく待ってから購入することも検討できます。

また、扇風機やこたつなどの季節家電は、その季節が近づいてから購入を検討するのもよいでしょう。このように計画的に購入することで、一時的な出費を抑えつつ、自分のペースで快適な生活環境を整えられます。

家具付の物件を借りる

家具付の物件を選ぶことは、初期費用を大幅に抑える有効な方法の一つです。家具付の物件には、ベッド、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどの生活に必要な家具や家電がすでに備え付けられています。そのため、これらを新たに購入する必要がなく、入居時の出費を抑えられます。

また、引越し時の荷物も少なくなるため、引越し費用の節約にもつながるでしょう。ただし、家具付物件は通常の物件と比べて家賃が高めに設定されているケースが多いため、長期的なコストの比較を行うことも大切です。短期間の一人暮らしや、大学を卒業後すぐに引越しの予定がある人に向いているといえるでしょう。

大学生の一人暮らしは生活費の節約も大切

一人暮らしをはじめたあとも、継続的な家計管理が重要です。ここでは、大学生の平均的な生活費と、効果的な節約方法について解説します。これらの情報を参考に、無理のない範囲で賢く節約する習慣を身につけましょう。

一人暮らしをしている大学生の毎月の生活費はどのくらい？

一人暮らしをする大学生の生活費は、地域や生活スタイルによって大きく異なります。全国大学生活協同組合連合会の調査によると、全国平均では月額約12万7,500円となっています。

最も大きな割合を占めるのは住居費で、全国平均で約5万4,130円です。次いで食費が高く、全国平均で約2万5,880円となっています。

そのほか、教養娯楽費や交通費なども重要な支出項目です。自身の生活に合わせて予算を立て、定期的に見直すようにしましょう。また、貯金をするなど予期せぬ出費に備えた余裕を持つことも重要です。

参考：第59回学生生活実態調査　概要報告」

節約すべき生活費

大学生活を楽しみつつ、無理なく節約するためには、主要な支出項目に注目することが大切です。ここでは、効果的に節約できる可能性が高い項目について解説します。これらの方法を参考に、自分に合った節約術を見つけていきましょう。

食費

食費は、生活費のなかで大きな割合を占める支出項目の一つです。一人暮らしでは、コンビニ弁当や外食に頼りがちになることもありますが、出費がかさみます。

食費を抑えるには、自炊が効果的です。自炊のコツは、週単位で献立を考え、まとめて買物をすることです。これにより、食材の無駄を減らし、効率的に調理できます。

また、簡単な料理からはじめ、徐々にレパートリーを増やしていくのもよいでしょう。冷凍保存や作り置きを活用すれば、忙しい日でも自炊を続けやすくなります。友人と料理を作り合うといった、楽しみながら節約する方法を見つけることも大切です。

光熱費

光熱費の節約をしたいときは、小さな積み重ねを心がけましょう。電気代の節約には、こまめな消灯や家電の待機電力をカットすることが有効です。さらに、カーテンや断熱シートなどを活用して、エアコンの使用量を減らすこともよいでしょう。

ガス代の節約には、お湯の使用を減らすのが効果的です。シャワー時間の短縮や、食器を洗う際に水をためて使うなどの工夫が節約に役立つでしょう。水道代は、蛇口をこまめに閉める習慣をつけることで抑えられます。

近年では、新電力会社の登場により、光熱費を削減できるようになりました。新電力会社とは、電力の自由化により、電力の小売市場に新規参入した企業のことで、電気料金が安くなるさまざまなプランを提供しています。新電力会社のなかには、ガスと電気のセット割のプランを用意していたり、一人暮らし向けのプランを用意していたりするため、ライフスタイルに合ったプランを選択することで光熱費の削減につながるでしょう。

通信費

スマートフォンの通信費は、毎月の固定支出として大きな割合を占めます。通信費を抑えるには、自分の利用実態に合ったプランを選ぶことが重要です。

たとえば、Wi-Fiを頻繁に利用できる環境にある場合、データ通信量の少ないプランで十分かもしれません。また、通話をあまりしない人であれば、通話定額オプションは必要ないでしょう。

昨今では、大手キャリアの新プランや格安SIMなど、さまざまな選択肢が増えています。これらを比較検討し、自分に最適なプランを見つけることで、大幅な節約に期待できるでしょう。

ただし、契約期間や解約金にも注意が必要です。定期的に自分の利用状況を確認し、必要に応じてプランを見直すことをおすすめします。

まとめ

大学生の一人暮らしをはじめる際には、さまざまな初期費用が必要です。主な費用には、敷金、礼金、前家賃、火災保険料などがあります。これらの費用を抑えるには、フリーレント物件や敷金・礼金なしの物件を選ぶ、家具付物件を借りるなどの方法が効果的です。また、食費や光熱費、通信費など引越ししたあとにも費用がかかります。自炊をしたり、エネルギー使用を控えめにしたり、適切な通信プランを選んだりするなど節約を心がけましょう。

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