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ワインセラーの電気代はいくら?消費電力を種類別に比較!

ワイン愛好家のなかには、ご自宅でこだわりのワインを楽しみたいという人も多いのではないでしょうか。ワインは保存状態によって味が大きく左右されるため、自宅で保管・熟成する場合には、適切な環境でワインを管理できるワインセラーが必要です。
24時間つかい続けるワインセラーには、どれくらいの電気代がかかるのでしょうか。
本記事では、ワインセラーの種類や電気代をご紹介します。また、ワインセラーにかかる電気代を賢く節約する方法も解説します。
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ワインセラーはワインを適切に管理する保管庫
ワインセラーとは、ワインを適切に管理する保管庫のことです。ワインの保管や熟成には、「温度や湿度が一定に保たれている場所」「直射日光や紫外線の影響を受けない、涼しく暗い場所」「振動のない静かな場所」などの条件に合った環境が必要です。
保管や熟成に適した環境は、ワインの種類などによっても異なりますが、室温は5~14度、湿度は60%以上、風通しの良い静かな冷暗所が望ましいとされています。家の冷蔵庫や床下収納などでは、これらの条件をすべて満たすことは難しいため、ワインセラーでの保管が必要です。
ワインセラーとワインクーラーの違い
ワインの収納を目的とするアイテムは、ワインセラー以外にもあります。ワインクーラーは、そのひとつです。ワインセラーとワインクーラーの違いは、機能にあります。ワインセラーは温度と湿度を調整できますが、ワインクーラーはワインを冷やす機能しかありません。
冬季に気温が10度以下になる地域などでは、ワインセラーの庫内の温度を上げて保管することで、ワインの環境を一定に保つことができます。ワインの熟成や長期保管をする場合はワインセラーが向いていますが、短期間だけ保管する場合にはワインクーラーでも問題ありません。ご自身の用途に合わせてワインセラーをつかうか、ワインクーラーをつかうかを選ぶとよいでしょう。
ワインセラーの種類は大きく3つ
ワインセラーは、冷却方法の違いによって「コンプレッサー式」「ペルチェ式」「アンモニア熱吸収式」の3種類に大きく分類されます。それぞれのメリットやデメリット、おすすめの使用方法などをご紹介します。

コンプレッサー式
コンプレッサー式は、一般的な冷蔵庫などにも採用されている冷却方法のワインセラーです。コンプレッサー式では、コンプレッサーを利用して熱を移動させる冷媒を巡らせ、気化熱で庫内を冷やします。
コンプレッサー式のワインセラーは、3種類のなかでは冷却機能が最も優れており、庫外の温度の影響を受けにくいのが特徴です。冷却機能だけでなく加温・加湿機能もついているため、ワインを熟成させたい、長期間保管したいという人におすすめです。本体価格はほかのタイプに比べて高めですが、消費電力は少なく、電気代は抑えられます。コンプレッサーを使用しているので、冷蔵庫と同じような運転音がするというデメリットがあります。
ペルチェ式
ペルチェ式は、金属を接合させて電気を流すことで熱吸収や熱放出が起きる「ペルチェ効果」を利用して、庫内を冷却するワインセラーです。
ペルチェ式のワインセラーは、ほかのタイプに比べて振動や運転音が抑えられるという特徴があります。本体価格も安く、コンパクトなものが多いため、保管したいワインが少ない人におすすめです。ただし、冷却効率が高くないため、庫外の温度の影響を受けやすいというデメリットがあります。また、電気の力で温度を管理するため、消費電力が大きくなりがちです。
アンモニア熱吸収式
アンモニア熱吸収式のワインセラーは、冷媒にアンモニアを使用して、コンプレッサー式と同じように冷媒の気化熱で庫内を冷却します。
冷媒の循環にはコンプレッサーではなくヒーターをつかうので、3種類のなかでは運転音が最も静かです。モーターによる振動も発生しないため、ワインが劣化しにくく、長期保存・熟成に適しているというメリットがあります。ペルチェ式より冷却性能は優れていますが、コンプレッサー式には劣るため、電気代も多くかかります。
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ワインセラーにかかる電気代を種類別に比較
続いては、ワインセラーにかかる電気代を種類別に比較した結果をご紹介します。ワインセラーの電気代を計算する際にポイントとなるのが、「定格消費電力」と「年間消費電力」です。
定格消費電力とは、電化製品を最大出力で使用した場合の消費電力を指します。庫外の気温が高い場合などには出力が高くなりますが、ワインセラーは常に最大出力で稼働しているわけではないため、実際には定格消費電力の表示よりも消費電力が少ないケースが多くなります。
年間消費電力は、JIS規格にもとづく一般的な使用条件を想定して、その条件下で1年間使用した場合の消費電力量です。そのため、定格消費電力より年間消費電力のほうが、実際に使用した場合の消費電力に近い数値となります。
なお、ワインセラーは外気温や扉の開閉回数などにより、消費電力に大きな差が出るため、年間消費電力にもとづいて算出した電気代はあくまで目安です。
年間消費電力にもとづき、ワインセラーにかかる1年あたりの電気代を計算する場合は、以下の計算式を用います。
<ワインセラーの1年あたりの電気代の計算式>
1年あたりの電気代(円)=年間消費電力(kWh/年)×電気量料金単価(円/kWh)
ワインセラーにかかる1年あたりの電気代を、製品数が多いコンプレッサー式とペルチェ式を例にご紹介します。収納本数が少ないタイプ(8~9本)と多いタイプ(16~18本)に分け、1時間あたり、1日あたり、1か月あたり(30日)の電気代もご紹介しますので、参考にしてください。
なお、アンモニア熱吸収式のワインセラーは、販売されている製品数が少なく、情報が少ないこともあり、比較から外しました。
- 1kWhあたりの電気料金の目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が制定している2024年4月時点の電気料金の目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。
- 小数点3位以下は四捨五入しています。
■ワインセラーにかかる電気代
使用時間 | コンプレッサー式 | ペルチェ式 | ||
---|---|---|---|---|
収納本数8~9本 | 収納本数16~18本 | 収納本数8~9本 | 収納本数16~18本 | |
1時間あたり | 約0.47円 | 約0.51円 | 約0.36円 | 約1.79円 |
1日あたり | 約11.28円 | 約12.31円 | 約8.61円 | 約42.97円 |
1か月あたり | 約338.4円 | 約369.41円 | 約258.33円 | 約1,289.08円 |
1年あたり | 約4,060.8円 | 約4,433円 | 約3,100円 | 約1万5,469円 |
- さくら製作所株式会社「ZERO CHILLED OSK9-IB」
- アイリスオーヤマ株式会社「ワインセラー」
コンプレッサー式もペルチェ式も、収納本数が多くなるほど、かかる電気代も高くなることがわかります。また、収納本数が少ないタイプでは、ペルチェ式のほうが電気代は安くなりますが、差はそれほど大きくはありません。しかし、収納本数が多くなると、ペルチェ式はコンプレッサー式よりも大幅に高くなり、1年間では3倍以上の差がつきます。ワインセラーを購入する場合は、必要な収納本数に合わせて、コンプレッサー式かペルチェ式かを検討するとよいでしょう。
ワインセラーの電気代を節約する方法
ワインセラーの電気代を節約する方法は、主に以下の3つです。電化製品にかかる電気代を最適化するための選考にしてください。

容量以上にワインを詰め込みすぎない
ワインセラーの電気代を節約する方法のひとつは、ワインを詰め込みすぎないことです。ワインセラーは、推奨される収納本数が製品ごとに決まっています。その本数以上のワインを詰め込んでしまうと、庫内の冷気循環が滞ってしまい、冷却効率が悪くなってしまいます。ワインセラーに保管するワインを厳選するか、必要な数を収納できるワインセラーを選ぶようにしましょう。
直射日光が当たる場所に設置しない
ワインセラーを直射日光が当たる場所に設置しないようにすると、電気代の節約につながります。庫外と庫内の温度差が大きくなると、庫内の温度を適正に維持するために、多くの電力を消費することになってしまいます。そのため、直射日光が当たる場所や風通しが悪い場所などにはワインセラーを設置せず、できるだけ冷暗所に置くようにしてください。
開閉回数を減らす
ワインセラーの電気代を節約するには、開閉回数を減らすことも大切です。ワインセラーのドアを開けると、外気が庫内に流れ込み、なかの冷たい空気が逃げてしまいます。冷たい空気が逃げると、再度の冷却のために多くの電力がかかってしまいます。また、ドアの開閉時に起きる振動はワインに悪影響を与えますので、ワインの品質を維持するためにも、ドアの開閉はできるだけ控えることをおすすめします。
自分に合ったワインセラーを選び、電気代を節約しよう

こだわりのワインをご自宅で楽しみたいのなら、ワインセラーは必要不可欠なアイテムです。ただし、ワインセラーの電気代は、冷却方法や収納本数によって大きく変わるため注意が必要です。自分に合ったワインセラーを選んで、電気代を節約しましょう。
電気代を節約したい人には、電気会社の変更や電気料金プランを見直すのもおすすめです。
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- 2024年5月17日時点の情報です。